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私たちの死後、亡くなった長男の嫁に財産を残したいのですがどうしたらいいでしょうか?

質問者:H.K

長男が死んだ後も家に残ってくれて私たち老夫婦の介護をしてくれている嫁がいます。私たちには他にも子が何人もおりますが、同居のこの長男の嫁が一番親身になって尽くしてくれています。私たちの死後この嫁に財産を残したいのですがどうしたらいいでしょうか?

  • 回答:遺産相続なび

    法定相続人(民法で定められた範囲の相続人)というのは、被相続人(亡くなった人)との現実的な関係に関わらず身分関係のみで決められています。しかし現実を見ると、遺産をあげたいのは法定相続人とは別の人であるということがよく起こります。
    このような方であってもお嫁さんに遺産を渡す方法があるのです。
     
    ◎嫁には原則、相続権はない

    民法では、相続人となることができるのは配偶者の他に第一順位が子供、第二順位が直系尊属(親、祖父母等)、第三順位が兄弟姉妹と規定しています。つまり、どんなに同居して尽くしてくれた嫁であっても直接的に義父母の相続人になることはできないのです。
    ただ、同居する長男の嫁は介護などをしてくれたが、遠くに住む実子はまったく知らん顔というケースで嫁にまったく遺産を残せないのは不本意と感じる人もいるでしょう。そのような場合に使える手段が「生前贈与」や「遺贈」です。
     
    ◎「生前贈与」「遺贈」とは?

    生前贈与とは、文字通り財産を持つ者が自分の生きているうちにその財産の全部または一部を無償で親族や第三者に渡すことです。ただ、もしここに税金をかけないと相続税逃れの手段に使われてしまうことがあるため、贈与税は相続税よりも高い税率に設定されています。
    具体的な贈与税の税率は贈与する財産の金額に応じて定められていますが、たとえば親子間などを除く「一般贈与」であれば、3,000万円を超える贈与では55%もの税率が設定されているのです。
    また、遺贈というのは遺言によって財産を無償で渡すことです。これも親族に対してでも、第三者に対してでもすることができます。遺贈については贈与税ではなく、相続に準じて相続税が課せられることになります。
     
    ◎嫁に財産を渡す場合の注意点

    上記のように生前贈与、遺贈いずれの手段であっても法定相続人ではない嫁に財産を渡すことはできます。ただ、上記のように莫大な税金がかかってくるおそれがあることから、事前に必ず節税の方法を税理士に相談しておくことが必要です。
    また、いくら他の子供たちと関係が悪かったとしても「全財産を嫁の〇〇に遺贈する」などとしてしまった場合、子供たちが「遺留分」を主張して嫁と争いになることが予想されます。遺留分とは、被相続人の配偶者、子、直系尊属に認められている権利で、相続財産の一定割合を法により保証されているものです。つまり、生前贈与や遺贈をする際には他の相続人の遺留分確保を十分に考えた上で行う必要があるのです。

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