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葬儀代を亡くなった人の相続財産から出してもいいの?

質問者:K.T

先日、夫の田舎の義父が亡くなりました。私たち夫婦は東京で暮らしていたため、義父の近くに住んでいた義理の妹夫婦が葬儀を執り行いました。その地域の風習なのかずいぶんと大規模で派手なお葬式で、正直「そこまで・・・」と思ってしまうようなものでした。
それはそれでよかったのですが問題はその後です。妹夫婦が「父の葬儀だから葬儀代は父の遺産から出す」と言い出したのです。義父は昔はともかく既に資産家ではなくなっていたので、そこからあの立派すぎる葬儀代を出すと財産はかなり減ってしまいます。妹夫婦が勝手に決めた葬儀のせいで私たち夫婦が受け取る相続財産が目減りすると思うともやもやが残ります。なんとかならないでしょうか?

  • 回答:遺産相続なび

    葬儀費用については法律上、誰が負担するのか明文での規定がありません。よって、慣習や相続人の話し合いで決められているのが普通ですが、裁判になって判例が出ているケースもあります。

    ◎葬儀費用の負担は誰がする?

    葬儀費用はその性質上、被相続人(亡くなった人)の死亡後に発生する債務ですから、いわゆる「相続債務」ではありません。負担する義務のある者が法律上はっきり決まっていないので、色々な考え方がありますが暗黙の了解で長男などの喪主が支払う、相続人で折半するなど各家庭での対応を取っているようです。なお、負担者をめぐり裁判になった例では
    ・葬儀主宰者が負担する
    ・相続財産から支出する
    ・共同相続人が分担する
    ・慣習、条理によって負担者を決める
    など、ケースバイケースで判断されています。
    なお、「香典」は、葬儀費用の負担を軽くするための相互扶助という性質の金銭ですから、喪主がこれを受け取って葬儀費用に充てるのがその性質に合った使い方ですが、それでも足りない場合がやはり問題となります。

    ◎分不相応な葬儀については「喪主が負担する」のが相当

    こちらの相談者のように、あまりにも豪華で被相続人の死亡時の身分にふさわしくない葬儀が他の親族に何の断りもなく行われた場合はどうなるのでしょうか。これは、葬儀費用が不足した原因が喪主の判断によって行われた分不相応な葬儀だったことが明らかなのであれば、適切な規模を超過する費用は喪主の負担にするのが相当と考えられます。
    ただ、これも法的に決まっている義務ではないため、まずは両者が話し合いを持ってお互いに歩み寄る努力をするしかないということです。

    ◎前提として、相談者はそもそも相続人ではないことに注意

    このケースでもう一つ注意しなければならないことは、亡くなったのは相談者の義父ということですので、相談者はそもそも法定相続人(民法で定められた範囲の相続人)ではないということです。 相続問題でよくトラブルになるポイントとしては、「法定相続人以外の人が過度に干渉する」ということが挙げられます。たしかに、相談者は夫が相続した義父の財産を将来的に相続する可能性はあるものの、あくまでも現時点では「期待権」に過ぎず、今回の相続については法的に無権利者という立場になります。
    このような場合は、決して奥様が表に出ることなくご主人から妹夫婦に話をしてもらうようにしないと不要な争いを招く可能性があることに注意しなくてはなりません。

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