注目のQ&A

「負動産」は遺産分割においては借金同様マイナス財産として扱える?

質問者:N.O

母が先月亡くなって、母が一人で暮らしていた田舎の実家が空き家となってしまいました。過疎が進んでいて売れない貸せないいわゆる「負動産」です。法定相続分に沿って分けようと兄弟間で話がついているのですが、遺産分割においては借金同様マイナス財産として扱えるのでしょうか?

  • 回答:遺産相続なび

    売れない、貸せないなどの事情があっても、プラスの相続財産であることには変わりなく、マイナス財産として扱うことはできません。

    ◎マイナス財産とは

    マイナス財産の主なものとしては借入金などの負債が挙げられます。その他に主たる債務者の連帯保証人になっているなどの「保証債務」も該当します。
    マイナス財産の特徴は、遺産分割をする際に相続人間で自由に借金(債務)を分割することができない点です。これは相続人間で自由に自分の支払うべき義務を決められるとなると債権者を害する目的で分割が行われるおそれもあり、債権者に不測の損害を与えてしまうためです。この点がプラス財産とは異なるところです。

    ◎不動産の価値とは

    不動産ほどあらゆる財産の中でも価値(価格)を決定することが困難な資産はありません。価格には大きく4つの基準があります。「売買価格(いわゆる実勢価格)」といって、市場に出した時に売れるであろう価格の他、「公示価格」や「路線価」「固定資産評価額」などがあり、それぞれの目的に従って評価の基準とされています。ただ、普段から不動産などの仕事に携わっていないとそれぞれの特徴を理解することは難しいものです。
    相続に関連する評価方法としては、相続税の計算の場合は路線価が基準となり、相続登記の登録免許税の計算の算定基準は固定資産評価額となります。それでは、相続人間で遺産分割協議を行う際の不動産の評価の決め方については、どのような基準なのでしょうか?これについては法定されているわけではなく、原則相続人間の協議で自由に決定することになっています。つまり、法定相続人全員が合意さえしていれば問題ないのです。

    ◎不動産はマイナス財産となるのか

    相続不動産の中にも、売却が困難(前面道路の問題や、近隣問題など)な物件や借り手がつかない借家(築年数の古さや、最寄駅から遠いなど)などがあり、相続人間では全く価値がなく負債だと考えることもあるでしょう。しかし、土地や建物など固定資産として存在する限り、客観的な数字で財産価値を数値化するため、借金などのマイナス財産と同様に取り扱うことはできません。不動産に抵当権などが設定されており、いわゆるオーバーローン(住宅の価値より残債務が大きい)になっているようなケースとは話が別なのです。 もし条件の悪い不動産を相続した場合、固定資産税の負担のみが発生する「負動産」となることがありますが、有効に活用する余地がないかを専門家に相談するとともに、当面の維持費をどうするかは相続人間でよく話し合う必要があるでしょう。

    関連記事 ・遺産分割 ・相続登記

【カテゴリー】

  • 遺産分割
  • 相続調査

教えて!相続 ー人気ランキングー一覧