遺産分割

遺産分割

「遺産分割」というのは、相続財産が最終的にどの相続人に帰属するのかを決定するための手続きです。







遺産はとりあえず相続人の共有になる

「相続」は人の死亡によってその瞬間に発生するものであり、人為的に行うものではありません。つまり、相続人がそれを希望するか否かを問わず、いったんは法定相続人(民法で定められた範囲の相続人)全員の共有状態になっています。

遺言書があればそれが優先する

もし、被相続人(亡くなった人)が、「自分の遺産はこのように分けてほしい」などの希望を法的に有効な遺言書で遺していれば、そちらが優先されることになります。つまり、法定相続人の遺産分割協議を待たずに遺産の分け方が決定することもあるわけです。

遺言書があるかどうかの確認の仕方ですが、もし故人が公正証書遺言を作成していた場合、全国どこの公証役場からでも相続人であることを証明すれば検索してもらうことができます。
ただ、遺言書を自宅で書いている「自筆証書遺言」の場合はどこに保管してあるのかがわからないことが多いでしょう。よって、故人の部屋や貸金庫、その他思いつく限りあらゆる場所を探さなければならないこともあります。
日本における遺言書作成割合はまだまだ低く、多くの場合は遺産分割協議を行わなくてはならないこととなります。

遺産分割協議のルール

遺産分割協議は、法定相続人全員で行わなければなりません。たとえ連絡が取れない相続人や認知症の相続人がいたとしてもその人を外すことはできないのです。
もし行方不明の人がいれば「不在者の財産管理人」、認知症の人がいれば「成年後見人」など、家庭裁判所によって適切な代理人を選んで行わなくてはなりません。

全員が同じ場所に集合して話し合いを持つ必要はないのですが、少なくとも全員が内容に合意をし、署名、実印での押印、印鑑証明書の添付が必要となります。
この、遺産分割協議書は不動産の名義変更、預金解約など色々な手続きにおいて必要とされる書類ですが、金融機関の預金解約等においては、その銀行ごとの独自の書式に押印しなければならないこともあります。

合意ができないときは

もし、どうしても遺産分割の内容に全員が合意できない場合、家庭裁判所に調停の手続きを申立てることになります。調停では、裁判官と調停委員(裁判所が選んだ有識者など)が中立的に話を進めていくことになりますが、一定の内容の遺産分割を強制するわけではありません。
ただ、いったん調停で決めた内容を合意してしまえばこれには法的な効力があります。