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父の再婚相手とは養子縁組を結んだ方が相続の関係...
質問者:Y.N
母は私が子供のころに亡くなりました。10年前に父が再婚して新しく母となる人ができたのですが、人からその母となった方と養子縁組を結ぶよう勧められました。仲はいいですしもう一緒に暮らしているので、なんか改めてそういうことをするのも変な気がするのですが、相続の関係でやっておいた方が良いと言われます。どういう場合にどんな意味が出てくるのでしょうか?
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回答:遺産相続なび
相談者とお父様の再婚相手は現時点では法的親子関係にはありません。よって、相談者は再婚相手の遺産につき相続権がないことの他、法的なこと以外にも各種の手続きで不都合が生じてきます。
◎親の再婚相手との法的な関係
自分の親が離婚や死別などに伴って再婚すると、その再婚相手のことを俗に「新しいお母さん」などと言うことが多いでしょう。 しかし、直に再婚相手と養子縁組をしていない限り、子供から見て親の再婚相手というのは単に「親の配偶者(親族法で言うところの姻族一親等)」に過ぎません。直接的な法的親子関係を結ぶには「養子縁組」が必要になります。
◎相続の順番により財産の行方が左右される
では、養子縁組をしていないとどのような場合に不都合が出てくるのでしょうか。 今後の相続の成り行きを予測してみましょう。 たとえば、再婚相手が父より先に死亡したとします。 すると、法定相続人(民法で定められた範囲の相続人)は配偶者である父、もし再婚相手との間に子供ができていればその子供、できていなければ再婚相手の直系卑属(親や祖父母)、もしそれらがいなければ再婚相手の兄弟姉妹ということになります。
相談者はもちろん相続人にはなりません。 ただ、次に父が死亡した時点で「父が相続していた再婚相手の遺産」を相続する、という形になる可能性はあります。 逆に、相談者の父が再婚相手より先に死亡したとします。すると、父の相続人は配偶者である再婚相手、そして子供(相談者)ということになります。 その場合、父の遺産のうち一定の相続権はあるものの、「再婚相手が相続した父の遺産」は将来相談者が相続できなくなるわけです。
◎その他の手続関係でも不都合なことは多い
このように、相続において最終的に相談者の父の財産が(相談者の立場から見ると)会ったことのない他人である「再婚相手の兄弟姉妹」の手に渡る可能性もあるわけですから、それを避けるためには再婚相手と養子縁組をしておく方が良いでしょう。
また、再婚相手とずっと同居しており親子同然に暮らしていたが、父が先に亡くなった後で再婚相手が年老いてきた時などにも問題が起こります。 病院や施設関係の手続きが「法的な親子関係がない」という理由でできないこともあり、子供だと思っていた自分がまったく身動きの取れないことに愕然とする人もいます。 再婚相手が認知症などにかかってしまえばもはや意思表示ができなくなってしまいますので、意識がしっかりしているうちの養子縁組を検討しましょう。
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