財産の多い少ないにかかわらず、相続時の遺産分割をめぐるトラブルは増加傾向にあります。理由としては、日本社会の高齢化にともなって相続の発生件数が増えていることや、核家族化が進んで家族のコミュニケーションが希薄になっていることなどが挙げられます。
遺言書がなくても相続の手続きはできますが、遺言書によって自身の意思を明確に伝えることによって、遺産分割をめぐる争いの予防や相続手続きの簡略化が期待できます。
遺言書は形式や記載内容に不備があると、無効になったり相続人間で争いが起きるリスクがあります。特に自筆証書遺言では書き方のミスに注意が必要です。
その点、専門家に依頼すれば、法律に則った有効な遺言書を作成できるだけでなく、個別的な事情への柔軟対応や、専門家ならではのノウハウをもらえることが専門家に依頼する価値といえるでしょう。
遺言書とは、自分の財産をどのように相続させたいのか、最終的な意思を伝える法的書類です。
種類は主に次の3つがあります。
- 自筆証書遺言 … 自分で全文を手書きする形式。
- 公正証書遺言 … 公証人が作成する形式。
- 秘密証書遺言 … 内容を秘密にしたまま公証役場で手続きする形式。
遺言書の基礎知識
遺言書は自分自身で作成することができますが、次の専門家のサポートを受けることができます。
司法書士
司法書士は、登記の専門家として知られていますが、遺言の作成を業務としている事務所もあります。形式不備を防ぎ、将来的な登記手続きまで見据えたアドバイスを受けられます。
司法書士に依頼できる相続手続きとは?
行政書士
行政書士は、遺言書の文案作成等、文書化のサポートが得意分野です。特に自筆証書遺言や公正証書遺言を作成する際に相談できます。
行政書士に依頼できる相続手続きとは?
弁護士
相続人同士で遺産分割をめぐる争いが想定される場合や遺言の内容がトラブルになりそうな場合は、弁護士に依頼するのが適切です。弁護士は遺言書作成のサポートだけでなく、将来的な遺留分侵害請求や紛争解決にも対応できます。
遺産分割を弁護士に依頼するメリット
- 自筆証書遺言 … 基本的に費用なし。
- 公正証書遺言 …公証人手数料(数万円〜数十万円、不動産や財産の額によって変動)
- 秘密証書遺言 …公証人手数料11,000円(2025年9月現在)
専門家への報酬の相場
遺言書の作成サポートを専門家に依頼すると、専門家に払う報酬が発生します。
案件の状況や事務所によって金額は異なり、5万~50万円と幅広い価格帯となっています。これは文案だけを依頼する場合や、個別事情によって追加費用が発生する場合など様々なケースがあるためにこのように広い価格帯となっていると考えられます。
「せっかく遺言書を残したのに無効だった」という事態は避けたいものです。費用をかけてでも、トラブルを防ぎたい場合は専門家への依頼が安心です。
公正証書遺言作成の費用相場
費用を比較したい方は、複数の専門家にまとめて依頼できる「相続費用見積ガイド」をご利用ください。