清水智子行政書士事務所

相談事例

• • 相続全般

  絶望的な60分の1の権利を、現金化へ導いた事例

  相談内容

  相続人数25名という大規模な数次相続案件でした。相続財産は生命保険（数百万）と不動産（土地3筆、建物2棟）。お客様の法定相続分は60分の1で、評価額は定額とされていました。代表相続人の代理人（弁護士）から通知が来ていましたが、お客様は不動産ではなく持ち分の換価（現金取得）を強く希望されていました。

  解決

  お客様の代理人として介入し、まずお客様の「換価希望」という明確な意向を書面にし、代表相続人の代理人へ通知しました。法定相続分や不動産評価額の提示内容を精査し、お客様へ助言を継続。数万円という定額評価でしたが、お客様の意向を尊重し、粘り強く交渉を続けました。最終的に、代理人との間で合意形成に至り、お客様への振り込み口座の連絡や、受け取り後の受領書送付、相続完了の通知書作成までを一貫して代行しました。

  ポイント

  依頼された手続き：お客様の意向を代理人に伝える書面作成・通知、相続情報や評価額の確認と助言、振り込み口座等の連絡、受領書・完了通知書作成。
  
  対応にかかった期間：約2年間。
  
  対応人数：お客様ご本人への対応、および代表相続人側の代理人（弁護士）との交渉。
  
  成果：わずかな持ち分でもお客様の希望（換価取得）を最後まで実現し、複雑な相続手続きの負担を完全に代行・解消しました。
• • 相続全般/
  • その他

  予期せぬ孤独死と債務。動揺を安心に変えた対応事例

  相談内容

  被相続人（お客様の妹様）が孤独死され、お客様が唯一の相続人となりました。既に預貯金100万円の相続手続きを完了していました。その後、賃貸アパートの大家から、特殊清掃費や残留物撤去代金として高額な修繕費等の請求が届き、お客様は困惑されていました。お客様と被相続人は長年交流がなく、既に相続財産を取得しているため「相続放棄は難しい」と考えていました。

  解決

  既に相続財産を取得しているため容易に取り消しできないことをお伝えしつつ、事情があれば家庭裁判所に相続放棄の延長申立てができる可能性も助言しました。賃貸人からの詳細な請求書面を精査し、費用負担（50万円）の適正性をお客様と協議。お客様の「早期解決」の意向を尊重し、紛争を避けるため、賃貸人との書面のやり取りを代行し和解交渉を支援しました。結果、お客様は費用を支払い、双方の間で本件に関する債権債務がないことを確認する書面を作成し、問題の円満な終結を迎えました。

  ポイント

  依頼された手続き：賃貸人からの請求内容の精査、お客様への法的な助言（相続放棄の延長申立ての可能性を含む）、賃貸人との書面のやり取り代行、債権債務がないことの確認書面作成。
  
  対応にかかった期間：具体的な期間の記載はないが、迅速な協議と書面対応で早期解決。
  
  対応人数：お客様ご本人への対応、および賃貸人（大家）との交渉・書面調整。
  
  成果：予期せぬ負債によるお客様の動揺に対し、法的な選択肢を示しつつ、早期に紛争を未然に防ぎ、お客様の負担を最小限に抑えて解決しました。
• • その他

  認知症の危機から財産を守り、自宅生活を継続実現した保佐開始支援事例

  相談内容

  金融機関からの相談で、理由のわからない多額の出金を繰り返す高齢者（自宅不動産と数千万の資産を所有）への介入が必要となりました。ご本人は身体的に自立していましたが、著明な物忘れがあり認知症の症状が認められ、財産の浪費リスクが高い状況でした。ご本人からも出金したお金が見当たらないとの発言がありました。

  解決

  地域包括支援センターと連携を取り、ご本人の弟様の存命を確認。親族申立てによる保佐開始の審判申立てに至るまでの手続きを支援しました。遠方にお住まいの弟様に代わり、家庭裁判所調査官の面談支援、開始決定文書の受け取り支援など、煩雑な裁判所手続きをサポートしました。保佐開始決定後、ご本人の希望である「ご自宅での生活」を尊重し、適切な財産管理（高額支出の裁判所許可など）と、地域活動の継続といった身上監護の支援を開始しました。

  ポイント

  依頼された手続き：地域包括支援センターとの連携、保佐開始の審判申立て支援、裁判所調査官対応の支援、開始決定後の財産管理・身上監護（生活支援）のサポート。
  
  対応にかかった期間：申立てから保佐開始決定に至るまで、必要期間にわたり継続的に支援。
  
  対応人数：お客様ご本人、弟様（申立人）、地域包括支援センター、金融機関、家庭裁判所調査官など多数の関係者との連携。
  
  成果：財産の浪費を未然に防ぎつつ、ご本人の意思（自宅生活）を最大限に尊重した成年後見制度の利用を実現し、ご親族の負担も軽減しました。
• • 相続全般/
  • 遺言書/
  • その他

  複雑な再婚家庭で「長女への愛」を形にした公正証書遺言作成事例

  相談内容

  ご相談者は再婚同士で、前婚の子がそれぞれ2名ずつ、現夫婦間の実子（成人、軽度の障害あり）が1名いるという複雑な家族構成でした。交流のない前婚の子らには財産を遺さず、将来が不安な実子に全財産を集中させたいという強い意向をお持ちでした。遺留分の問題があることを承知の上で、意向通りの遺言を公正証書として残したいと希望されていました。

  解決

  ご相談者の思いや意向を深く確認し、遺留分についての法的な説明とリスクを丁寧にお伝えしました。お客様の固い決意（遺留分請求されても意向通りに残したい）を受け、公正証書遺言の作成を受任。法的な財産配分の内容に加え、ご夫婦の想い、長女への愛情、財産集中に至る理由を綴った「付言事項」を充実させました。公証役場での手続きをサポートし、ご友人を証人として手配するなど、遺言作成に必要なすべての支援を行いました。

  ポイント

  依頼された手続き：お客様の意向確認と遺留分に関する法的な説明、公正証書遺言の作成支援、付言事項の作成支援、証人選定に関する助言・調整。
  
  対応にかかった期間：ご相談から公正証書作成完了まで、お客様の準備期間を含め、手続きに必要な期間で迅速に対応。
  
  対応人数：お客様ご本人、ご主人、公証役場、証人（ご友人）との調整。
  
  成果：法的な安定性が高い公正証書として、お客様の「長女を守りたい」という強い想いを未来に繋ぎました。