親が亡くなったらまず何をする?手続き一覧と優先順位

親が亡くなったら死亡届の提出から始まり、葬儀や相続手続きなど、しなければいけない手続きがたくさん出てきます。優先順位を確認しながら抜けもれなく手続きを行うために、親が亡くなったときに必要な手続きを時系列順でまとめました。
親が在命中でも、お彼岸やお盆、ゴールデンウィークなどの家族が集まるときに、一度は確認しておきたい内容です。いざというときに慌てないようにしましょう。
この記事はこんな方におすすめ:
「親が亡くなった人」「親が亡くなったときの手続きを知りたい人」
- 死亡届は、死亡の事実を知った日を含め7日以内に提出する義務がある
- 相続税申告は10ヵ月、相続登記は3年等、期限のある手続きに注意する
- 手続き漏れのないよう、必要に応じて行政書士などの専門家に依頼すると安心
親が亡くなったらまずすること
親が亡くなったらまず、「死亡診断書」もしくは「死体検案書」を発行してもらう必要があります。この書類がないと、死亡届の提出や火葬の手続きができません。
死亡診断書と死体検案書の違いを大まかに言うと、死亡診断書は医師が記入する書類で、検案書は警察医が記入するものです。
死亡診断書もしくは死体検案書を作成するために、医師に連絡を取る必要があります。しかし、亡くなった場所が自宅か病院か、死亡理由が療養中の病気かどうかで連絡先が変わります。それぞれのケースを説明します。
自宅で亡くなった場合
療養中の病気が原因で亡くなったときは、かかりつけ医に連絡します。自宅にかかりつけ医が来て、持病による死亡が確認されたら死亡診断書が発行されます。
療養中以外の病気で死亡したときは119番か警察に連絡します。死因を明らかにする必要があるからです。警察医が検視(検案)を行い、事件性がなければ行政解剖、事件性があれば司法解剖を行い死体検案書が作成されます。
死体検案書の発行には時間がかかるので、あらかじめ発行までの時間を聞いておき、葬儀の日程などを調整しておきます。
病院で亡くなったとき
病院で亡くなったときも、同様に主治医や病院の医師によって死亡診断書が発行されます。死亡診断書は金融機関、保険会社などの手続きで必要になるので、10枚ほどコピーを取っておきましょう。死体検案書の場合も同様です。
親が亡くなった当日にすること
大切な親が亡くなって悲しい気持ちもありますが、当日からしなければいけないことがあります。一人ですべてやると大変ですから、関係者で協力し速やかに行いましょう。
訃報の連絡
親族や友人、仕事の関係などに親が亡くなったことを伝えます。これが訃報の連絡です。
葬儀の連絡とは意味が異なりますが、実際には葬儀の案内が含まれるケースが多いようです。
一般的に訃報は電話を使って伝えますが、深夜などの時間帯や相手との関係性によっては、メールでもかまいません。
葬儀社の決定
葬儀社は前もって決めておくのがベターですが、亡くなってから決める場合も多いです。
葬儀社を選ぶポイントはいくつかありますが、費用の内訳をしっかり説明してくれる、対応が丁寧などが挙げられます。
また病院から葬儀社を紹介されることもありますが、自身で探したい、故人の要望の葬儀をしたい、あるいは既に決まっている場合は断ってもかまいません。
ご遺体の安置
病院で亡くなった場合、病院の安置室は数時間しか使用できません。そのためご遺体を安置場所へ移動する必要があります。
葬儀社がもう決まっていれば、葬儀場の安置室へ遺体を搬送してくれます。
自宅で亡くなった場合は、自宅で安置することも可能です。しかしご遺体の腐食を遅らせるためにドライアイスやエアコンでご遺体を冷却する必要があります。
親が亡くなったときに必要な手続き・法事一覧(時系列順)
親が亡くなったときの手続きや法事を一覧にまとめました。まずは全体の流れを把握し、この中からご自身に必要な手続きを確認して進めていきましょう。
なお、期限に(*)がついている項目は、必ずしも厳密な期限ではなく「あくまで目安」となります。
| 期限(目安) | 手続き・行事 | あなたに必要な手続きか | 手続きの内容 |
|---|---|---|---|
| 死亡から7日以内 | 死亡診断書の受け取り | 必ず必要 | 死亡に伴う届け出 |
| 死亡届と火葬許可申請書の提出 | 必ず必要 | 死亡に伴う届け出 | |
| 死亡から10日以内 | 葬儀(*) | 希望する場合に必要 | 故人を弔う儀式 |
| 年金受給停止の手続き(*) | 該当する人に必要 | 年金受給を止める手続き | |
| 死亡から14日以内 | 健康保険の資格喪失の手続き | 必ず必要 | 死亡による資格喪失の届け出 |
| 介護保険の資格喪失の手続き | 必ず必要 | 死亡による資格喪失の届け出 | |
| 世帯主変更届の提出(*) | 家族構成によっては必要 | 世帯主が亡くなった際、新しい世帯主を届け出る手続き | |
| 公共料金や各種サービス等の名義変更・解約など(*) | 必ず必要 | 死亡に伴うサービス停止の手続き | |
| 金融機関への連絡(*) | 必ず必要 | 口座を凍結し勝手に引き出しがされないようにする手続き | |
| 死亡から1ヵ月以内 | 遺言書の有無の確認(*) | 必ず必要 | 亡くなった方が遺言書を残しているかどうかを調査・探索する作業 |
| 遺言書の検認手続き(*) | 該当する場合に必要 | 遺言書の存在と内容を相続人に知らせるため及び偽造・変造を防止するための手続き | |
| 相続人の調査(*) | 必ず必要 | 相続する権利を持つ人を確定するための調査 | |
| 相続財産の調査(*) | 必ず必要 | 相続する財産をリスト化する作業 | |
| 遺品整理・デジタル遺品の整理(*) | 必ず必要 | 親のスマホの解約や、ネット銀行・サブスクリプション(定額サービス)の契約解除する作業 | |
| 高齢者施設等の退去・精算(*) | 該当する場合に必要 | 施設費用の最終精算、部屋の片付けなどの作業 | |
| 死亡から3ヵ月以内 | 遺産分割協議の開始(*) | 遺言がない場合に必要 | 遺産を分けるための話し合い |
| 相続放棄・限定承認の申述 | 該当する場合に必要 | 相続しない、もしくは一部だけ相続する場合の手続き | |
| 四十九日法要・納骨 | 該当する場合 | 僧侶(お寺)の手配、会場(自宅や霊園)の予約。お墓がある場合は、納骨の手配 | |
| 死亡から4ヵ月以内 | 被相続人の所得税の準確定申告 | 該当する人に必要 | 故人に所得があった場合の手続き |
| 死亡から数ヵ月以内 | 初盆 | 該当する場合 | 亡くなってから四十九日を過ぎた後に、初めて迎えるお盆(8月、一部地域は7月)僧侶を自宅に招く場合は、2〜3ヶ月前からの予約が必要 |
| 死亡から10ヵ月以内 | 遺産分割協議書の作成(*) | 該当する人に必要 | 相続人が複数おり、遺言がないなど遺産分割協議をおこない、協議書が必要な場合 |
| 預貯金・有価証券等の名義変更・解約(*) | 該当する人に必要 | 預貯金・有価証券等の解約に関する手続き | |
| 各種財産の名義変更(*) | 該当する人に必要 | 様々な財産の解約や名義変更に関する手続き | |
| 相続税の申告 | 該当する人に必要 | 遺産の総額を計算し、基礎控除額を超える場合に税務署に申告・納税する手続き | |
| 死亡から1年以内 | 遺留分侵害額請求の手続き | 該当する人に必要 | 遺留分に満たない相続分だった場合で納得できない場合の手続き |
| 一周忌法要 | 該当する場合 | 僧侶の手配、会場の予約、案内状の送付、会食・引き出物の手配を1〜2ヶ月前から進める | |
| 死亡から2年以内 | 葬祭費、埋葬料の請求 | 該当する人に必要 | 葬儀を行った人へ支給される国民健康保険に加入していた方が亡くなった場合の手続き |
| 高額医療費の還付の請求 | 該当する人に必要 | 医療費の自己負担額が高額だった場合、加入している健康保険の窓口に対して行う手続き | |
| 死亡一時金の請求 | 該当する人に必要 | 国民年金の第1号被保険者が一定の要件に該当する場合に必要な手続き | |
| 三回忌法要 | 該当する場合 | 僧侶の手配、会場の予約、案内状の送付、会食・引き出物の手配を1〜2ヶ月前から進める | |
| 死亡から3年以内 | 生命保険金の請求 | 該当する人に必要 | 生命保険で死亡保険金が払われる場合の手続き |
| 相続登記 | 該当する人に必要 | 不動産を相続するときの手続き | |
| 死亡から5年以内 | 遺族年金の受給申請 | 該当する人に必要 | 生計を支えていたご家族が亡くなった際遺族年金を受け取るために行う手続き |
| 未支給年金の請求 | 該当する人に必要 | 年金受給者が亡くなった際に、未支給年金を、遺族が代わりに受け取るための手続き | |
| 死亡から5年10ヵ月以内 | 相続税の還付請求の手続き | 該当する人に必要 | 納め過ぎた相続税の返還を税務署に求める手続き |
| 死亡から6年以内 | 七回忌法要 | 該当する場合 | 僧侶の手配、お布施などの準備 |
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なお、忌日法要や詳細な年忌法要は上記に記載していないので、詳しく知りたい方は、「法事・法要とは?種類の一覧や流れ、準備を解説【初七日・四十九日・一周忌・三回忌】」を参照してください。
死亡から7日以内に行う手続き
死亡診断書の受け取り
前述のとおり、病院で親が亡くなった場合、当日もしくは翌日には死亡診断書を発行してもらえます。死体検案書の場合は時間がかかるので注意しましょう。
死亡届と火葬許可証の提出
死亡届は死亡の事実を知ってから7日以内の提出が義務付けられています。また、死亡届の提出と一緒に火葬許可証も提出します。死亡届と火葬許可証の提出は、葬儀社が代行してくれることも多いようですが、自分で届け出る場合は、親の本籍地または死亡地、自分自身の住所地または所在地に提出します。
死亡から10日以内に行う手続き
通夜・葬儀
親族や関係者を呼び、通夜・葬儀を行います。
葬儀費用は、相続税を申告する際に相続財産から控除できるものがあります。また、葬祭費の支給の申請にも必要になります。葬儀費用の領収証は取っておきましょう。
年金受給停止の手続き
亡くなった親年金受給者の場合、速やかに受給停止の手続きをします。年金を過剰に受け取った場合は返還しなければいけません。
厚生年金の受給停止手続きは死亡後10日以内、国民年金の受給停止手続きは死亡後14日以内に行う必要があります。年金事務所または年金相談センターに、年金受給権者死亡届を提出します。
未支給年金とは故人が受け取るはずだった年金で、遺族が請求することができます。この手続きの時効は5年ですが、年金受給権者死亡届出と未支給年金請求書は同じ綴りになっていることが多いため、年金受給停止の手続きとあわせて行うとスムーズです。
死亡から14日以内に行う手続き
健康保険の資格喪失の手続き
親が健康保険の被保険者だった場合は、資格喪失の手続きが必要です。所持していた健康保険証は返却します。健康保険は、大きく3つに分けられます。
- 国民健康保険:自営業者、学生が加入
- 後期高齢者医療保険:75歳以上の人が加入
- 被用者の健康保険:会社員、公務員が加入
国民健康保険と後期高齢者医療保険
死後14日以内に、故人の住所地の市区町村役場窓口に、国民健康保険被保険者資格喪失届や後期高齢者医療被保険者資格喪失届を提出
健康保険
死後5日以内に、勤務先の会社や協会けんぽ、健康保険組合に、健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届を提出
介護保険の資格喪失手続き
親が65歳以上または40歳~64歳で要介護認定を受けていた場合、死後14日以内に故人の住所地の市区町村役場窓口で介護保険被保険者証の返却と介護保険資格喪失届の提出を一緒に行う必要があります。
介護保険の手続きを行うと、保険料が再計算されます。未納分がある場合は相続人が不足分を納めます。払い過ぎた分があれば、相続人に還付金が支払われます。
世帯主変更届の提出
親が世帯主だった場合、世帯主変更届(住民異動届)を市区町村役場へ提出して、住民票の世帯主を変更する必要があります。※一人暮らしの場合は不要
この手続きは通常、死亡届とあわせて行うことが多いですが、手続きの期限としては死後14日以内と決まっています。
なお故人が世帯主でなく、次の世帯主が明白な場合は、この届出の提出は不要です。
公共料金や各種サービス等の名義変更・解約
親名義のさまざま契約に関して変更・解約手続きを行う必要があります。これらの手続きには期限はありませんが、公共料金やインターネットなど、有料のものは速やかに解約手続きを行ったほうが良いでしょう。
最低限確認しておきたいものは、次のとおりです。
| 内容 | 手続き | 手続き先 |
|---|---|---|
| 公共料金(水道、電気、ガス) | 名義変更・解約 | 各社 |
| 携帯電話、インターネット回線 | 解約 | 各社 |
| Webサービス | 名義変更・解約 | 各社 |
| 固定電話 | 名義変更・解約 | 各社 |
| NHK | 名義変更・解約 | NHK |
| 株式 | 名義変更 | 各社 |
| ゴルフ会員権 | 名義変更・解約 | 各社 |
| 運転免許証 | 返納(更新期限が来れば自動的に失効) | 警察署 |
| パスポート | 届出(期限切れのものは手続きの必要なし) | パスポートセンター |
| クレジットカード | 解約 | 各社 |
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金融機関への連絡
金融機関に口座名義人の死亡を連絡して、口座を凍結してもらいます。口座が凍結すると現金の引き出しやその口座からの引き落としも停止されます。
口座が凍結した後にどうしても現金が必要な場合は、預貯金の仮払い制度があります。この仮払い制度で引き出される金額は、(預貯金残高×相続人の法定相続分×1/3)または150万円のうち、金額の少ないほうの額となります。また、仮払い制度は金融機関ごとに適用されます。
遺言書の有無の確認

遺言書の有無の確認は、相続において重要な確認事項です。なぜなら、遺産分割では原則として遺言書の内容が優先されるからです。
相続人全員がその内容を棄却しない限り、遺言書通りの相続となります。生前に親から遺言書の有無を聞いていなくても念入りに探しておきましょう。
考えられる場所として自宅や病院、貸金庫などのほか、遺言保管所(法務局)に保管されている可能性があります。作成した遺言書が公正証書遺言の場合、最寄りの公証役場で遺言検索が行えます。
遺言書の検認
公正証書遺言の場合は必要ありませんが、自筆証書遺言や秘密証書遺言の場合は、勝手に開封せず、家庭裁判所で検認の手続きをおこないます。万一開封してしまうとペナルティを課される恐れがあります。
相続人調査
遺産を分ける前に、誰が相続の資格を持つのかを調査します。遺産分割協議は相続人全員で行わなければ無効になってしまいます。
相続人調査は、親の出生から死亡までの戸籍を取り寄せて確認します。
相続財産調査
相続財産には預貯金や土地建物のようなプラスの財産だけでなく、ローンや借金などのマイナスの財産も含まれます。
全財産の全容を把握するには、想定以上に時間を要します。相続放棄や相続税申告には厳密な期限があるので、財産調査は早めに取り掛かりましょう。
遺品整理・デジタル遺品の整理
遺品整理をする際、最も注意すべきこととして、相続放棄を検討している場合は、相続財産を処分しないことです。
以下の行為をしてしまうと、単純承認(相続人が、被相続人の権利や義務の全てを無条件で相続すること)とみなされて相続放棄することができない恐れがあります。
- 相続財産の処分(売却や譲渡、損壊や破棄等)をした場合
- 熟慮期間の3ヵ月内に限定承認や相続放棄をしなかった場合
- 相続財産の全部若しくは一部を隠匿、消費・悪意で相続財産の目録中に記載しなかったとき
ただし、最低限の清掃や、価値のない日用品(古い衣服やアルバムなど)の廃棄は処分にあたらないとされています。
高齢者施設等の退去・精算
親が施設に賃貸借契約で入居していた場合、その契約の解除や精算が必要になります。
前述と同様、相続放棄を検討している場合は、故人の預貯金で家賃、医療費、施設利用料、退去費用を支払うのは単純承認にあたる可能性があるため、相続をする人に対応してもらうようにしましょう。
死亡から3ヵ月以内に行う手続き・法要
遺産分割協議の開始
遺言書がなく相続人調査も終えたら、相続人全員で遺産分割協議を行います。
遺産分割協議では、「誰が」「どの財産を」「どのくらい相続するか」を話し合います。遺産分割協議の内容がまとまったら、その内容を記した遺産分割協議協議書を作成します。
相続放棄・限定承認の申述
相続放棄とは、相続人がその立場を放棄し、一切の財産を相続しないことです。
相続放棄は、相続開始を知ってから3か月以内に手続きを行う必要があります。
限定承認は、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を引き継ぐ相続です。こちらも相続開始から3か月以内に手続きを行います。
四十九日法要・納骨
四十九日法要は、故人が亡くなった49日目に行うのが基本ですが、49日目より前の土日にずらすことも多いです。
一般的には、四十九日法要の後、納骨、お墓参りを行うのが一般的な流れです。事前準備として、僧侶のスケジュール確認や会場の予約の他に、本位牌や仏壇、お墓が必要です。
なお、納骨法要の時期に決まりはなく、新盆、一周忌、三回忌で納骨する場合もあります。
死亡から4ヵ月以内に行う手続き
準確定申告
収入のある親が亡くなったとき、相続人は故人の代わりに所得税の申告をする必要があります。これを準確定申告と言い、死後4か月以内にしなければなりません。
準確定申告では1月1日から死亡日までの所得を申告しますが、3月15日までに亡くなった場合は、前年分の申告も必要です。必要書類を故人の住所地を所轄する税務署に提出します。
準確定申告は公的年金による収入が400万円以下、年金以外の所得が20万円以下であれば必要ありません。
死亡から数ヵ月以内に行う法要
初盆
新盆、初盆とは、故人が亡くなってから四十九日の忌明けを過ぎ、初めて迎えるお盆(8月、一部地域は7月)のことです。四十九日前にお盆のタイミングを迎える場合は、翌年のお盆が新盆または初盆となります。
法要を行う場合は、早めに日程を決め僧侶や親交のあった知人への連絡をしましょう。
精霊棚や精霊馬、盆提灯など故人をお迎えするための準備もします。準備についての詳細は「新盆、初盆の準備と手順」を参照してください。
死亡から10ヵ月以内に行う手続き
遺産分割協議書の作成
遺産分割協議の開始は既に紹介しましたが、相続税申告の必要のある人は遺産分割協議書をこの頃までに作成しておく必要があります。なぜなら、相続税申告(後述)で遺産分割協議書の提出が求められるからです。
遺産分割協議書の作成方法は、協議の内容を記載し、相続人全員が実印を押し印鑑証明書を添付します。相続人全員分作成し、各自1通ずつ保管します。
▼遺産分割協議書の作成は、行政書士に依頼することが可能です▼
預貯金、有価証券などの名義変更
遺産分割方法が決まったら親が利用していた金融機関や証券会社の口座について、解約や名義変更の手続きを行いましょう。必要書類や手続きの流れはそれぞれ異なるので、あらかじめ問い合わせましょう。
各種財産の名義変更
預貯金や不動産以外にも、自動車や小型二輪、ゴルフ会員権などは名義変更が必要です。売却するにしてもいったん相続人の名義に変更しなければいけないことも。それぞれの手続き先で確認してください。
相続税の申告と納税
遺産の全容が分かり、相続財産の分割方法が決まったら、相続税評価額を算出し、相続税がかかるかどうかを計算します。
基礎控除の額(3000万円+600万円×法定相続人の数)を超え相続税がかかると判明した場合は、死亡から10か月以内に相続税申告・納税をする必要があります。
死亡から1年以内に行う手続き・法要
遺留分侵害額請求の手続き
法律上、配偶者や子、親といった一定の相続人には、遺産の最低限の取り分(遺留分)が保証されています。
そのため遺産の取り分が遺留分より少ない場合「遺留分侵害額請求」を行うことができます。
遺留分侵害額請求の期限は、相続開始及び遺留分侵害の事実を知ってから1年以内です。ただし、遺留分が侵害されている事実を知らなくても、相続開始から10年が経過すると請求できなくなります。
一周忌法要
命日から満1年にあたる祥月命日に行うのが一周忌法要です。法要を行う場合は、早めに日程を決め僧侶や親族、親交のあった知人への連絡をしましょう。一周忌は喪中が終わる大切な節目となるので、故人の家族や親族など大勢を招いて盛大に行います。具体的には、読経や焼香、墓参りをして故人を供養するのが一般的です。
死亡から2年以内に行う手続き
葬祭費、埋葬料の請求
親が国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入していた場合、喪主に対して葬祭費が支給されます。金額は自治体や加入していた制度によって異なりますが3~7万円ほどです。
葬祭費の請求期限は、葬儀を行った日の翌日から2年です。もらい忘れないよう、国民健康保険の資格喪失届を提出する際に合わせて手続きを行いましょう。
また親が会社員で健康保険に加入していた場合、喪主に埋葬料の5万円が支給されます。こちらの請求期限は、亡くなった日から2年となります。
高額医療費の還付請求
高額医療費制度とは、医療費の自己負担額が一定の金額を越えたときに、越えた分が払い戻される制度です。これは、本人が亡くなった後も請求することができます。医療機関の領収書は取っておきましょう。
死亡から3年以内に行う手続き
生命保険金の請求
親が死亡保険金の出る生命保険に加入していた場合、受取人は生命保険会社に連絡をして保険金を受け取ることができます。
死亡保険金は受取人固有の財産なので、受取人が単独で手続きをすることが可能です。契約内容を確認し必要書類を提出すれば、保険金が支払われます。
生命保険金の請求の時効は3年と定められているので、忘れないようにしましょう。
相続登記
親が不動産を所有していた場合は、名義変更を行います(相続登記)。期限はありませんが、令和6年4月1日より義務化されました。3年以内に登記しないとペナルティを受ける恐れがあります。過去の相続も対象ですので、これまで相続したもので登記していないものがあれば速やかに行いましょう。
死亡から5年以内に行う手続き
遺族年金の受給申請
遺族年金は、国民年金または厚生年金の被保険者が亡くなったときに、亡くなった方によって生計を維持されていた配偶者や子などの遺族に支給される年金です。もらえる遺族年金は「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」の2種類があり、お住いの市区町村または年金事務所に必要書類を提出して請求します。時効は5年です。
未支給年金の請求
故人が受け取るはずだった未支給分の年金を、遺族が請求することができます。年金事務所もしくは年金相談センターに必要書類を提出します。時効は5年です。
死亡から5年10ヵ月以内に行う手続き
相続税の還付請求の手続き
提出した相続税申告書の内容に誤りがあり、相続税を減額できることがわかった場合、税務署から払いすぎた相続税を還付してもらうことができます。この期限は5年10か月以内です。
この記事のポイントとまとめ
この記事では親が亡くなったときにすることを時系列順で説明しました。最後にこの記事のポイントをまとめます。
- 親が亡くなって速やかにおこなうのは、訃報の連絡、葬儀社の決定など。
- 死亡から数日から数か月以内に行うべき手続きは、死亡診断書の受け取り、死亡届と火葬許可証の提出、年金受給停止の手続きなど。
- 死亡から数か月から1年以内に行うべき手続きは、相続放棄、遺産分割協議、葬祭費・埋葬料の請求、相続税の申告と納税など。
- 死亡から1年から5年10か月以内に行うべき手続きは、遺留分侵害額請求、生命保険金の請求、遺族年金の受給申請、未支給年金の請求、相続税の還付請求など。
- 死亡から5年10か月以内に相続税の申告書に誤りがあれば、払いすぎた相続税を還付してもらう。
親が亡くなった当日から1年以上にわたってさまざまな手続きが必要です。
抜け漏れや間違いによる手戻りなどをないようにするには、専門家に依頼できるものは任せてしまうのも一つの手です。
相続税申告をまかせたい場合は税理士、相続登記は司法書士、遺産分割協議書の作成や戸籍収集は行政書士に依頼すると、良いでしょう。「いい相続」では、相続に強い専門家探しをサポートしています。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
ご自身で行いたい場合は、いい相続が無料で提供している「相続手続きやることリスト」を是非ご活用ください。
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