法律は紛争を解決するための手段!「今は辛くても、将来を見据えた選択をしてほしい」

弁護士になって約40年という田多井 宣和弁護士は、弁護士としてのキャリアも豊富。相続や離婚などの一般民事の他にも、外国人の人権問題や交通事故の紛争解決にも深く関わってきたそうです。
「依頼者にとって信頼しうる弁護士であるために、日々勉強はかかせません」と向上心が高い田多井先生。今回は弁護士としての経歴や、相談を検討している方へのアドバイスなどを伺いました。

目次
弁護士歴約40年のキャリアの中で、さまざまな案件を受けてきた
―田多井先生はこれまで、どのような案件を受けてきたんですか?
弁護士になって40年くらいになりますが、一般民事や企業関係、刑事事件などさまざまな案件を受けてきました。医療過誤、特許関係や税務訴訟など、よっぽど専門的な案件でなければ依頼を受けるようにしています。
弁護士になってすぐは、私が東京外国語大学を出ているのもあって、人権擁護委員会の外国人部会に入れられました。私はドイツ語の専攻だったんですが、ドイツ人関係は少なかったですね。在日外国人留学生の在留期間延長など人権問題に取り組みました。
また、数年前まで20年以上(公財)交通事故紛争処理センターの嘱託として自動車事故に関する損害賠償の紛争解決に関わる仕事に携わっていたこともあります。
―田多井先生は弁護士として長く活躍されているんですね。相続の案件は扱っていますか?
今も2件くらい平行して受けていますよ。相続の案件は最近増えているように感じます。お年寄りの人口が増えていますからね。相続案件の解決にはいろいろな知識が必要になるんです。最近は家族信託などを検討する人も増えていますから、私ももっと勉強したいと思っています。
社会人として就職が決まっていたものの、病気で断念。弁護士を志すことに
―田多井先生は、どうして弁護士になろうと思ったんですか?
東京外国語大学に通っていましたが、実は私、1年留年しているんです。3年生のときに学園紛争があって、大学が閉鎖されてしまったんですよ。
紛争後、再開されたときに早稲田大学から先生が来てくれて、民法のゼミを開いてくれたんです。それで法律に関心をもちました。
でも、まだ弁護士になろうとは思っていなくて。転機があったのは大学5年の終わりです。就職も決まって、卒業して社会人として頑張ろうと思っていたところ、大学を卒業してまもなく胃潰瘍になってしまって。駅で倒れてしまいました。やむなく田舎に帰って、近くの病院に30日くらい入院していたんですよ。
それで就職先に行くのも厳しくなってしまった。でも今後の人生に迷っていたとき、友人に「司法試験を受けてみたら」と言われて弁護士を志すことにしました。
勉強は大変でしたが、友人に恵まれていましてね。司法試験を受ける友人もできました。勉強もしつつ、適度に息抜きできたこともあって、司法試験に合格できました。
5年、10年後の将来を見据えた解決を
―案件の解決のために、田多井先生が心掛けることはありますか?
もし現時点で少し妥協することになっても、5年、10年後に「あのとき、この選択をして良かった」と思ってもらえるような解決をすることです。
弁護士は依頼者さんの意思に従って動きます。弁護士が無理強いすることはできない。でも、もし解決へのルートがいくつかあるのなら、各ルートのメリット・デメリットを依頼者さんに示すことです。依頼者さんは法律に詳しくありませんから。選択のための材料を出して、最終的な結論を決断してもらいます。
要するに、法律は問題解決のためのツールです。法律を駆使して、依頼者さんが満足できる解決をすることです。
百人一首に「永らへば またこの頃や しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき」という句があるんです。「この先もっと生きながらえるならば、今辛いと感じているこの頃の世の中も懐かしく思い出されてくるのだろうか。昔辛いと思っていた日々も、今では恋しく思い出されるのだから」という意味です。
今のご時世も同じことですよね。紛争を抱えることは大変ですけど、無事に解決して、懐かしく思う日がきっと来ますから。
依頼者から信頼してもえるように努力し、決して裏切らない
―最後に、弁護士への相談を考えている方へメッセージをお願いします。
事実を思い出して、正直にお話してほしいです。そして何に困っているのか、どうしたいのかを教えて下さい。
そうは言っても、相手が信頼できないと「話したい」とは思わないですよね。私も信頼してもらえるように、決して裏切らないように尽くしますから。一番良い方法、結論を一緒に考えていきましょう。
解決までの道のりは、弁護士と依頼者さんの共同作業で作り上げるものです。共にゴールを目指す存在として、ぜひ何でも相談していただければと思います。
―ありがとうございました!
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