クレジットカードなどのポイントやマイルは相続できる?

母はクレジットカードなどで貯まったポイントを、商品やサービスに交換するのを楽しみにしていました。最近入院してしまい、「ポイントを使う機会がない」と寂しそうにしています。もし亡くなったら、貯めてきたポイントは無効になってしまうのでしょうか?
クレジットカードのポイントは基本的には引き継げない
以下8社について調べてみましたが、カードを解約するとポイントは失効になるようです。カード契約者の死亡によってカード会員資格取消や終了となるとの規定があるので、退会もしくは解約と同様にポイントは失効するものと考えられますが、お持ちのカード会社に問合せをしてみましょう。
- アメリカン・エキスプレス・カード(規約より):ポイントは当該対象カードの基本カード会員に限って与えられるものであり、譲渡することはできない。
- ダイナースクラブカード(規約より): 理由の如何を問わず自己に加算されたポイント、ポイント交換権等は相続できない。
- ビューカード(ビューカード よくある質問より):退会時点でポイントは失効。
- 三井住友カード(三井住友カード よくある質問より):カードを退会(解約)すると貯まっていたポイントは失効
- 楽天ポイント(楽天ポイント利用規約 第18条(会員資格の喪失等)): 規約により、会員の死亡と同時にすべての権利が消滅。
- dポイント(dポイントクラブ規約 第14条(会員資格の喪失等)): 相続は認められておらず、会員の死亡により失効
- Vポイント(旧Tポイント)(Vポイント利用規約(旧T会員規約)): 会員の死亡により会員資格が喪失し、ポイントも失効。
- Pontaポイント(Ponta会員規約 第12条(会員資格の喪失)): 会員の死亡により失効するものとし、相続や第三者への譲渡はできません。
せっかく貯めたポイント、ご本人が使い切ってしまうのが一番良いようです。
PayPayは「残高(マネー)」と「ポイント」で扱いが分かれている
利用者に相続が発生した場合、PayPay残高(現金からチャージした「PayPayマネー」などの残高)は相続が可能(PayPay残高利用規約 第5条(権利義務などの譲渡の禁止および相続))です。しかし、特典でもらったポイントは消滅するので、相続が認められていません。
航空会社のマイルは引き継げる!?
こちらも調べたところ、日系の大手航空会社、JALやANAのマイルは、契約者が亡くなった場合、法定相続人が所定の手続きをすることで、引き継ぐことができるようです。ただし、海外の航空会社では会員の死亡で無効になるパターンが多く、また、原則失効ですが、手数料の支払いや特定の条件下で認めるケースがあります。
- JALの場合:法定相続人が所定の手続きにより引き継ぐことができる。
- ANAの場合:法定相続人が有効な範囲で引き継ぐことができる。ただし、亡くなってから6ヵ月以内に手続きを取らないと失効。
- シンガポール航空:会員死亡時には未使用の獲得マイル、会員ステータスクレジット、特典、その他各種特典も自動的に破棄されます。
- エミレーツ航空:会員が亡くなるとマイルは消滅するのが原則ですが、6か月以内に2,000マイル以上の残高があり、法的な証明書類を提出できれば、例外的に相続人が引き継げる場合があります。
どうして、無効になることが多いの?
民法第896条「相続の一般的効力」には「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。」とあります。
一身存属権とは、その人だけが持つことや使うことができる権利です。一身専属権に該当するものについては、サービス提供会社の考え方によって対応が異なっているのです。
「ポイントは相続できない」としているクレジットカード会社では、カード会員の資格を持つ人に付与されたポイントはカード会員であった被相続人だけが使える特典と規定しているのでしょう。「マイルの相続は可能」としている会社は、会社のサービスとして相続できるように運用していると考えられます。
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