- 口座所有者(被相続人)の死亡の事実が分かる戸籍謄本等
- 相続人であることが確認できる戸籍謄本等
- 相続人の本人確認ができるもの(運転免許証など)
- 相続人の印鑑
書類に不備がなければ、即日に残高証明書を取得できます。1通につき1,100円の手数料がかかります。※2022年1月現在
口座がわからないときはどうするか
以下のような場合は、現存調査(預貯金の有無の調査)をします。
-
- 複数の口座を持っている可能性がある
- 通帳などを紛失して記号番号が分からない
- ゆうちょ銀行に故人(被相続人)の預貯金があるかわからないので調べたい
現存調査を請求する場合は、ゆうちょ銀行(郵便局)の貯金窓口に、「貯金等照会書」に必要書類を添付して提出します。
「貯金等照会書」は窓口以外にも、ゆうちょ銀行のホームページから入手することもできます。記入例もダウンロードできます。

出典:ゆうちょ銀行ホームページ「相続手続きの流れ」貯金等照会書
相続人が現存調査を依頼するときの必要書類は、被相続人の死亡が確認できる戸籍謄本もしくは除籍謄本や、相続人の戸籍謄本等、本人確認書類や印鑑などです。
調査のみであれば手数料はかかりませんが、結果を残高証明書で取得する場合は1通につき1,100円の手数料がかかります。※2022年1月現在
現存調査は1~2週間程時間がかかりますので、余裕をもって手続きをしましょう。
▼まずはお電話で相続の相談をしてみませんか?▼
ゆうちょ銀行の必要書類一覧を入手する
必要書類一覧表を入手するために「相続確認表」をゆうちょ銀行(郵便局)の貯金窓口に提出します。
「相続確認表」はゆうちょ銀行(郵便局)の貯金窓口または、ゆうちょ銀行のホームページから入手することができます。記入例もダウンロードできます。
出典:ゆうちょ銀行ホームページ「相続手続きの流れ」相続確認表1/2記入例
「相続確認表」に必要事項を記入したら、ゆうちょ銀行(郵便局)の貯金窓口に提出します。
窓口は、被相続人の名義の口座を開設した店舗でなくても、行きやすい店舗で構いません。提出した後「必要書類一覧表」が送られてきますので、これに沿って手続きすすめていくことになります。
相続Web案内サービスを利用する
ゆうちょ銀行のホームページから、相続Web案内サービスを利用して必要書類を知る方法もあります。ただし、被相続人がゆうちょ銀行で投資信託の取引を行っていた場合には、相続Web案内サービスは利用できませんのでご注意ください。
相続Web案内サービスを入力する際、記号番号を求められるので、手続きの対象となる通帳やキャッシュカードを手元に準備しておきましょう。
▼あなたに必要な相続手続きが一分でわかります▼
ゆうちょ銀行の窓口へ必要書類を提出する

ゆうちょ銀行から送られてきた「必要書類一覧表」に沿って必要書類を準備します。
準備する書類はケースにより異なりますが、ほとんどの場合で必要なのが、被相続人の婚姻(初婚、未婚の場合は16歳)から死亡までの戸籍謄本と相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書(発行後6カ月以内)です。
戸籍謄本は相続のさまざまな手続きで必要になるため、多めに準備するとよいでしょう。
法定相続情報一覧図で手続きを効率化
金融機関の口座などが多い場合や、生命保険の請求を多数の会社におこなう場合などは効率的に手続きをおこなうために「法定相続情報一覧図」を作成するのも一案です。
ゆうちょ銀行でも法定相続情報一覧図の写しを戸籍謄本の代わりに利用することができます。
また、ゆうちょ銀行から「必要書類一覧表」といっしょに「貯金等相続手続請求書」が送られてきますので、相続人全員が自署で必要事項を記入し押印します。
相続人が多く、複数枚にわたる場合は、全員の割り印が必要です。また、書き損じて訂正したときは本人の実印を訂正印として押印します。(このような細かい注意点は「必要書類一覧表」「貯金等相続手続請求書」とともに送られてくる「相続に関する必要書類のご案内」に記載されています。)
「貯金等相続手続請求書」の記載が終わったら必要書類とともに相続確認表を提出したのと同じ窓口に提出します。
窓口に手続きをしに行くのは代表相続人ですが、ゆうちょ銀行指定の委任状を使えば、代理人が手続きすることもできます。
出典:ゆうちょ銀行ホームページ「相続手続き」貯金等相続手続請求書
▼忘れている相続手続きはありませんか?▼
払戻金の入金確認をして手続き完了
必要書類を提出してから1、2週間程度で代表相続人のゆうちょ銀行の口座に相続払戻金が入金されます。 書類に不備がある場合や処理が混み合っている場合は、1か月程度かかる場合もあります。
注意点:ゆうちょ銀行の払戻金は他行へ振り込み指定できない
ここで気を付けていただきたいのは、相続する払戻金(手続き対象の預貯金)をゆうちょ銀行以外の金融機関口座への直接の振り込みができないことです。※2022年5月現在
そのため、相続人がゆうちょ銀行に口座がない場合は、以下の方法をとることになります。
- ゆうちょ銀行に総合口座を作る
- 現金で受け取る
- 口座を名義書き換えする
現金で受け取る場合には、ゆうちょ銀行から送られてきた払戻証書を持って窓口に行くことになります。その金額に注意が必要です。
金額が数百万~数千万円と大きい場合、支店に現金の用意が無いこともあります。 大きな額を現金で受け取る際には、あらかじめ訪問予定の郵便局へ連絡をし、現金を用意してもらうようにしましょう。
名義書き換えはあまり多くおこなわれませんが、もし、被相続人がゆうちょ銀行で長い間定期預金等をしており、金利が高いころの状態の場合には、そのまま名義書き換えを行い口座においておくというのも一つの方法です。
▼口座の手続きは専門家に依頼できます▼
相続手続きが完了していなくても口座から引き出す方法
口座凍結後に仮払いで引き出す方法
相続人の一人がなかなか連絡が付かず困っている、遺産分割協議がまとまらないなどの理由で、口座凍結の後、葬儀費用等を支払いたいのに、なかなか貯金の払戻しを受けられないということがあります。
そのような場合には、仮払い手続きを利用するとよいでしょう。
仮払いの方法は以下の2つの方法があります。
- ゆうちょ銀行に仮払いを求める
- 家庭裁判所に仮払いを申し立てる
ゆうちょ銀行など金融機関からの仮払いは、他の相続人の同意がなくても仮払いを受けられます。ただし、上限額※が決められており、基本的には次の式で計算します。
相続開始時の預貯金債権の額(預貯金残高)× 1/3 × 仮払いを求める相続人の法定相続分
※同一の金融機関からの払戻しは150万円が上限
仮払いを受けた分は、遺産分割の際に相続分から差し引かれますので、引き出した金額の使い道を明確にしておきましょう。
家庭裁判所に仮払いを申し立てることによって、預貯金債権の法定相続分の全額の仮払いを受けることも可能ですが、遺産分割調停(または審判)を申し立てるため、手間や費用もかかります。また、仮払いを受ける必要性を説明しなければなりません。
口座凍結前に引き出すのは、要注意!
おすすめはしませんが、葬儀費用等が急ぎで必要な場合で、かつ、キャッシュカードの暗証番号が分かる場合は、口座凍結前にATMで預貯金を引き出すことも可能です。
しかし、これには次の2つの大きな問題があります。
- 他の相続人との間でトラブルになることがある
- 相続を単純承認したことになり相続放棄できなくなる
以下、それぞれについて説明します。
他の相続人との間でトラブルになることがある
被相続人の預貯金の口座は、遺産分割協議の対象ですから、勝手に引き出して使うことはトラブルの元です。
引き出す前に必ず他の相続人の同意を取り付けましょう。
また、引き出したお金を、葬儀費用といった「遺産から支出しても構わないもの」の支払いに充てた場合は、必ず領収書を取っておいて、自分のために使ったものではないことを証明できるようにしておきましょう。
相続放棄ができなくなる
少額だから・・・と、口座凍結前に引き出してしまう方もいるかもしれません。
金額の多い少ないにかかわらず、そのお金を自分のために使ってしまうと、相続を単純承認したことになり、相続放棄できなくなります。▶単純承認とは?
その時は相続放棄を検討する必要がなかったとしても、後日、プラスの財産よりも負債の方が大きかったことが発覚した場合に、相続放棄をしたいと思っても、単純承認をしてしまっていたら相続放棄はできません(相続放棄については「相続放棄の手続き方法。必要書類や期限、申述書の書き方などまとめて解説【司法書士・行政書士監修】」参照)。
▼依頼するか迷っているなら、まずはどんな手続きが必要か診断してみましょう▼
この記事のポイントとまとめ
以上、ゆうちょ銀行における相続手続きについて説明しました。最後にこの記事のポイントをまとめます。
- 死亡届の提出: 被相続人の死亡が判明したら、7日以内(国外なら3か月以内)に役所に提出。葬儀社が代行することもあります。
- 通帳、キャッシュカードの確認: 亡くなった人がゆうちょ銀行のどの支店に口座を持っているのかを確認し、必要な書類を準備します。
- 残高の確認と証明書の取得: 残高証明書を取り、遺産分割や葬儀代金などのために残高を明確にしておくことが重要です。現存調査で口座の有無も調べることができます。
- 必要書類の提出と手続き: 相続手続きには様々な書類が必要となります。戸籍謄本や印鑑証明書などを準備し、法定相続情報一覧図を活用するなどして、手続きを効率化しましょう。
相続手続きは自分でもできますが、戸籍謄本など必要書類を集めるのにも意外と手間や時間がかかります。
相続税の申告が必要な場合は、相続手続きも含めて、相続税の申告を依頼する税理士に依頼するとよいでしょう。
銀行口座の相続手続きに期限はありませんが、めんどうだからと放置してしまうと、さらに手続きが煩雑になってしまうことがあります。(詳しくは「銀行口座を死亡後そのままにしておくとどうなる?」をご参照ください。)
いい相続ではお近くの相続手続きの専門家との初回無料面談をご案内しておりますので、お電話またはメールフォームよりお気軽にお問い合わせください。
なお、JAバンクもゆうちょ銀行と同様に一般的な金融機関とは異なる部分がありますので、相続手続きを検討している方はこちらの記事「JAバンク(農協)での相続手続きを効率よく進めるためのポイント」を是非参考にしてください。