「一人で悩まずに、まずは気持ちを話してほしい」相続を始めとして、あらゆる相談に真摯に向き合う
「金銭だけの問題ではなく、気持ちの面でもできるだけ満足していただきたい」と語ってくれた松原 由尚弁護士。同期3人で運営される事務所では、あらゆる角度から最善の解決策を考えているそうです。
今回は、そんな松原先生の相続の解決事例や、弁護士としてのモットーなどについて伺いました。
兵庫県神戸市、芦屋市、明石市、西宮市を中心に、滋賀県、奈良県、大阪府、京都府、和歌山県にお住まいの方から交通事故、相続などの法律相談を受ける。じっくり時間をかけて依頼者の話を聞き、置かれている状況をしっかりと把握することに努める。
神戸あかり法律事務所
一般民事を中心に、あらゆるお困りごとを解決
―松原先生は、普段どのような案件を受けているんですか?
一般民事の案件を中心に受けています。交通事故や相続、借金や不動産関係などさまざまですね。相続の案件は割合としてはそこまで多くはないけど、これまでに結構やってきました。
相続の案件は解決までに時間がかかるので…ずっとやっている感じがします。
―刑事事件は受けていないんですか?
依頼が来たら受けますが、最近はあまり来ないですね。僕としても、どちらかというと一般民事に力を入れているのでそちらの実績を増やしていきたいと思っています。
うちの事務所は神戸市にあるのですが、芦屋市、明石市、西宮市を中心に近隣の府県からも多くの依頼者さんが来てくれます。せっかく来てくださったので、いろいろなお困りごとを解決できればと思っています。
兄弟喧嘩や親子喧嘩から相続の紛争に発展する
―これまでで印象的な、相続の案件はありますか?
遺留分の案件は結構印象に残りますね。そもそももめている相続の案件って、兄弟喧嘩や親子喧嘩から派生しているんですよ。弁護士のもとに来るというのは、やはり思うところがいろいろあるようですね。
遺言書が「長男にすべて相続させる」という内容で、遺留分をめぐってもめた事例があります。依頼者の方は長男の方で、遺留分を請求された立場です。依頼者も別にもめたいわけではないんですが、相続の前から親子関係が悪く、ほかの子どもたちには遺産を残したくなかったようなんです。
遺留分とは一定の相続人に対して、遺言によっても奪うことのできない遺産の一定割合の留保分のことですね。遺留分が認められるのは配偶者や子ども、直系尊属(被相続人の父母、祖父母)などですね。ちなみに故人の兄弟姉妹は遺留分がありません。
―遺言書を作成するときに、あらかじめ遺留分に配慮しておかなかったんですか?
弁護士が作成に介入していれば、遺留分のことはお伝えすると思いますけど、元から関係性が悪い間柄ですから。結局誰かをひいきして、もめるパターンが多いですね。
実は生前にいくらかお金を渡して、相続人に遺留分放棄の申立をして受理されれば、自分の遺言書で遺留分を請求されることはなくなるんです。でも「やりますか?」と言ってもやらない場合が多いです。
僕の印象ですが、遺言書は「気にしい」の人は割と作成していますね。このような取り分にした理由を書く人もいらっしゃいます。僕としてはどちらでも良いと思います。理由を書いたところで、取り分が少ない人は絶対に納得しませんから。やはり、遺留分などが出るような状況だと、紛争はある程度避けられないかもしれません。
―先程先生がおっしゃっていましたが、兄弟姉妹の遺留分はないそうですね?
はい。なので「仲の悪い自分の兄弟に遺産を渡したくない」というのはできますね。もう決められたものですから、いくら相手方から主張されても1円も渡すことはありません。
そうなると遺言書自体の無効を主張するしかありませんが、これは結構厳しいですね。弁護士としても、あまり受けてくれないと思います。負ける可能性が高いですから。
こちらが負ける可能性が高いことをご説明して、それでもやりたいというなら受けることもあります。でもそれが最善とは限りませんから。気持ちの上でもご納得いただける解決を一緒に考えて伝えるようにしています。
同期の2人がいるので、なんでも相談できる
―神戸あかり法律事務所には、弁護士が3名所属されているそうですね?
はい。もともと2人の同期が開業していたところに、僕も合流させてもらいました。司法修習も一緒に受けた同期なんです。仲も良いので、いろんな話ができて楽しいですよ。
基本的にそれぞれで案件を受け持っているのですが、法律的にわからないことがあると「これどう思う?」とすぐ相談できるのが、複数弁護士がいる強みですよね。先輩方とかには少し聞きにくいですし。
―ちなみに、弁護士を目指したきっかけはありますか?
小さいころからなりたかったとかはなくて、なんとなく大学で法学部に入ったんです。でも僕が大学を卒業するときに法科大学院(ロースクール)の制度ができて。いわゆる「司法制度改革」というやつですね。それで行ってみようかなと思いまして。
大学が法学部出身の人は、2年間ロースクールに通うんです。僕がロースクールに入ったときは同じように学部卒の同い年の人がたくさんいて、勉強するのも結構楽しかったです。切磋琢磨という感じで。そこで弁護士を目指す志が高い友人に刺激をもらいました。
できるだけ依頼者の要望に応えたい
―先生が依頼者さんと接するうえで、大事にしていることはありますか?
そうですね、さっきも少し触れましたが依頼者さんの利益になるように考えます。お金だけでなく気持ちの面でも良い解決となるように。
結局裁判になってしまうと、勝った負けたの判決しか出ませんから。それだとモヤモヤが残ってしまうんですね。なのでその前の協議の段階で、依頼者さんの要望や思うことは伝えるようにしています。伝えるだけでも少しすっきりしますよね。
裁判所も早く終わらせたいので「話し合いで解決できませんか?」と言われることもあります。でも話し合いで解決するかは案件によりますね。もちろん裁判しないと解決しない案件も、たくさんあります。裁判をするかどうか、すべきかどうかは依頼者さんとよく話し合って検討します。
でも、すべての事件で望む解決ができるとは限りませんから、負けそうな事件では早い段階で伝えるようにしています。「これはこういう理由で負けると思います」という感じで。話を聞けばだいたい予想がつきますので。
―最後に、弁護士への相談を検討している人に、メッセージをお願いします。
できるだけ良い解決をしたいと思っていますので、ぜひ相談にいらしてくださいね。丁寧にお話をお伺いして、専門家としてのアドバイスができればと思います。
―ありがとうございました!
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