遺産分割協議や遺言により、親が住んでいたマンションを相続し、売却することに決めた場合、どのようなことをしたらよいのでしょうか。この記事では、実際にマンションを売却する方法をわかりやすく解説していきます。
この記事はこんな方におすすめ:親が住んでいる分譲マンションを相続する可能性がある方、相続した(する)マンションの売却を検討されている方
- 親が住んでいたマンションについては、売り出し前の確認・準備が大切
- 売却活動をうまく進められるように、相続登記の準備や荷物撤去は早めの着手がおススメ
- 査定は複数社へ依頼し、売却方法、売却希望価格と最低売却額を決定
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マンション売却までの手順は8ステップ
相続したマンション売却のおおまかな流れは以下の図解のとおりです。
売り出し前から売り出し後までの8つのステップ順に説明していきます。
ステップ1.確認・書類の準備
親が住んでいたマンションについては、一緒に住んでいないと案外把握できていないことがたくさんあります。不動産会社に査定を依頼する前に(または同時並行で)、以下を確認・準備します。
これらを怠ると、この後のマンション売却活動がうまく進められなくなることもあります。しっかり、準備しましょう。
住宅ローンの残高
故人が借り入れた住宅ローンが完済されていない場合は、ローン残高を確認します。
売却により得た資金で残高を返済できない場合は、差額分を自己資金で準備しなければなりません。マンション売却のために準備できる自己資金の額についても確認が必要です。
大規模修繕等の予定と修繕積立金
マンションでは、大規模修繕等のために修繕積立金の増額や一時金徴収が予定されていることがあります。その場合は重要事項として買手に説明しなければなりません。
大規模修繕の予定や、既に決定している増額や一時金徴収がないか、管理組合に確認しましょう。
周辺の実際の取引価格
国土交通省の「土地総合システム」で調べることができます。相続したマンションと条件が一致または類似した取引事例がみつからなかったとしても、おおよそのマンション相場を調べることができます。
マンションの売却に必要な書類の準備
以下がマンション売却時に必要な主な書類です。故人が保管していたものと、役所等で取得しなくてはならないものがありますので、早めに準備しておきましょう。
- 登記済権利証(登記識別情報)
- 間取図
- マンション管理規約・使用規則
- 固定資産税納税通知書または評価証明書
- ローン残高証明書(ローン返済中の場合)
- 相続人の印鑑証明書 など
上記以外の書類が必要になる場合もありますので、必ず売買契約前に不動産会社に確認してください。また、相続人の印鑑証明書はあまり早く準備すると、売買契約時に期限切れとなってしまうため、タイミングをみて準備しましょう。
ステップ2.相続登記の準備
マンションの名義が故人のままになっている場合は、故人から相続人へ名義変更(相続登記)が必要です。相続人への名義変更を省略して故人から買手に直接名義変更することはできません。
相続登記が完了するまで、査定依頼や媒介契約締結ができないわけではありませんが、相続登記の準備は早めにしておきましょう。
相続登記には以下の費用がかかります。
- 登録免許税:固定資産税評価額×0.4%
(マンションの固定資産税評価額=敷地全体の評価額×敷地権割合+建物専有部分の評価額)
- 司法書士への報酬:地域やマンションの評価額にもよりますが、6万円~10万円
- 必要書類(故人の戸籍謄本等)の取得費用:被相続人の状況にもよりますが、5,000円~20,000円程度(遺産分割協議などで用意した書類で、使用できるものもあります。)
ステップ3.荷物の撤去
マンションを買手に渡すときには、原則、マンション内を空にしなくてはなりません。
マンション内にある故人の荷物・家具は案外多いです。形見分けも含めて保存しておくものと廃棄するものに仕分けし、マンションから撤去するには相当な時間と労力を要するかもしれません。遺品整理業者などに依頼してみるのもよいでしょう。
ステップ4.マンションの査定依頼
売却査定額・買取査定額
マンションの査定額には「売却査定額」と「買取査定額」の2種類があります。
売却査定額は、不動産会社(仲介業者)が「売却できそうな価格」と算出した価格で、実際にその価格で売れない場合もあります。
買取査定額は、不動産会社などが買主となって直接買い取る価格です。不動産会社などは買取後にリフォームやリノベ―ションして再販売するため、買取査定額は市場価格(売却査定額)の70~80%程度となることが多いようです。
査定金額と併せて、信頼できる不動産会社(担当者)かどうか、査定依頼時の対応もチェックしておきましょう。
なお、インターネットで一括査定サイトを活用すると、効率よく複数社へ査定を依頼でき、査定額を比較できます。
売却方法の決定
マンションの売却方法には、大きく分けて「仲介」と「買取」の2つの方法があります。
仲介:不動産会社に買手を探してもらう
買取:不動産会社(マンション買取業者)などに直接買い取ってもらう
【メリットとデメリット】
|
メリット |
デメリット |
| 仲介 |
〇 相場価格(買取よりも高額)で売却しやすい |
△ 売却に時間がかかる可能性あり
△ 仲介手数料がかかる |
| 直接買取 |
〇 早期の売却(現金化)が可能
〇 仲介手数料がかからない※ |
△ 売却額は市場価格の70~80% (仲介よりも安い) |
※直接買取ではなく、買取業者を仲介業者に探してもらう場合は仲介手数料がかかる場合がありますが、「いい不動産」では、仲介手数料はかかりません。
高額で売却できるに越したことはないのですが、マンションの立地条件や築年数、修繕計画などによっては、仲介による売却が難しいケースもあります。売却にあたって何を重視(優先)するかによって、仲介か買取かを選択するとよいでしょう。
ステップ5.媒介契約締結
不動産会社と媒介契約を交わします。媒介契約には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類あり、1社だけに依頼するか、複数社に依頼できるかなどの条件が異なります。
ここでは簡単に違いを説明します。
注)
不動産の譲渡に関する契約書のうち、その契約書に記載された契約金額が
10万円以下のものは、軽減措置の対象となりません(税率
200円)。また、契約書に記載された契約金額が1万円未満のものは非課税となります。
出典:国税庁HP 不動産売買契約書の印紙税の軽減措置
まとめ
この記事では親が住んでいたマンションを相続し、売却する場合の確認事項・準備や売却までの手順などについて説明してきました。
相続したマンションについては、親の生前に何度も訪れていたとしても、住宅ローンの残高や修繕積立金などについて把握している方は少ないと思われます。
管理費や修繕積立金、固定資産税などが未納になっていたり、家具や荷物が残っていたりすると、売却後にトラブルになる可能性もあります。売却を検討する場合には、資金計画も含め、信頼できる不動産の専門家や税理士などに相談してみることをおすすめします。
▼実際に「いい相続」を利用して、行政書士に相続手続きを依頼した方のインタビューはこちら
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