相続経験者に聞いた【大阪府】の相続とは│実際に行った手続きや情報収集方法を大公開！更新日: 2025年3月7日

記事についての注意事項

本記事の内容は、原則、記事執筆日（2025年2月12日）時点の法令・制度等に基づき作成されています。最新の法令等につきましては、弁護士や司法書士、行政書士、税理士などの専門家等にご確認ください。なお、万が一記事により損害が生じた場合、弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。

相続手続き

大阪府の相続の傾向

相続財産総額は1,000万円～2,000万円が最も多く29.6%
相続人の人数は2人の割合が最も高く40.00%だが、5人以上となる割合も7.20%ある
相続手続きで最も大変だったことは「必要な書類が多い」が最多

相続のお困りごとは「いい相続」へお気軽にご相談ください。無料相談の流れはこちら

相続にまつわる課題は世代や地域によって大きく異なります。しかし、実際はどのように異なるのかわからないですよね。お金や相続の話はしづらいという場合もあるでしょう。

本アンケートでは、相続手続きを経験した人に、具体的な手続き内容や大変だったことなどを尋ねました。この記事では特に大阪府にお住まいで相続手続きをおこなった方についてピックアップしています。

相続準備や家族との話し合いに役立つ内容になっています。是非参考にしてください。

相続財産の総額・内訳
相続人の人数と被相続人との続柄
手続きにかかった期間
専門家依頼の有無や報酬額
情報収集の方法
大阪府に住む人の相続で大変だったこと
まとめ

相続財産の総額・内訳

大阪府に住む人の相続では相続財産の総額が1,000万円以上～2,000万円未満が最多で、29.60%となりました。

次いで1,000万円未満が15.20%、2,000万円以上～3,000万円未満が13.60%、1億円以上2億円未満が11.20%でした。5,000万円以上～8,000万円未満が9.60%、3,000万円以上～4,000万円未満が8.00%です。

4,000万円以上～5,000万円未満が6.40%、8,000万円以上～1億円未満が2.40%となりました。2億円以上は1.60%でした。

相続財産総額を全体と比べると1,000万円未満が全体よりやや高く、1～2億円未満がやや高い傾向が見られました。大阪府に住む人の相続は他の地域より遺産額の差が大きいと考えられます。

相続財産の内訳

大阪府の相続の相続財産内訳は現金・預貯金が35.71%と最多、次いで土地・建物が33.08%でした。

それに続き生命保険が12.41%、有価証券・投資信託など金融商品が11.28%、自動車が2.26%、山林・農地が2.63%となりました。

電子マネーは1.50%、仮装通貨は0.75%とごく少数であり、相続財産に含まれることは少ないようです。

現金・預貯金と土地・建物の割合はそれぞれ3割を超えており、主要な相続財産であると読み取れます。

土地・建物を相続した場合は相続登記の手続きが必要です。相続登記は相続して3年以内に手続きすることが義務付けられているため、速やかに手続きをおこないましょう。

相続登記については「相続登記の手続きと必要書類、放置した場合のリスクまで徹底解説【司法書士監修】」を参考にしてください。

相続人の人数と被相続人との続柄

大阪府の相続では、相続人2人が40.00%と最も多く、次いで3人が35.20%、4人と1人が同じく8.80%、5人以上が7.20%となりました。

相続人3人と2人をあわせて75%を超えることから、大阪府の相続において相続人は2～3人が一般的だと言えます。

全体と比較すると、大阪府では相続人が2人となる場合が多いようです。

被相続人から見た相続人との続柄

大阪府の相続について、被相続人（亡くなった人）から見た相続人との続柄は、子が半分以上を占め56.65%でした。

次いで配偶者が17.92%、兄弟・姉妹が14.45%、甥・姪が4.05%となりました。

特に少ないものとして孫が2.89%、父・母が2.31%となりました。いとこが0.58%です。

手続きにかかった期間

手続きにかかった期間は3か月～6か月未満が最も多く32.00%でした。次いで3か月未満が24.80%です。6か月～9か月未満が16.00%、9か月～1年未満が10.40%となりました。

したがって1年未満で相続手続きが終わる場合が全体の83.2%と、1年かからず手続きが完了する場合が多いようです。

その一方、1年～1年半未満が8.80%、1年半～2年未満が4.00%、2年以上～3年未満が2.40%と、少数ではあるものの手続きが長期間にわたる場合も見られます。

専門家依頼の有無や報酬額

相続手続きで依頼した専門家は司法書士が最も多く26.76%でした。次いで税理士が16.20%、行政書士が13.38%、弁護士が4.93%となりました。

その一方、専門家に依頼していない割合は37.32%でした。したがって大阪府の6割程が専門家に相続手続きを依頼したと言えます。

専門家に依頼した内容

実際に専門家に依頼した相続手続きの内容としては、相続登記が最も多く16.39%でした。次いで遺産分割協議書の作成が12.70%、相続税申告と戸籍収集が9.84%と続きました。

全体と比較すると、大阪府に住む人の相続は相続登記がやや低く、戸籍収集と相続人調査がやや高い傾向であることがわかりました。大阪府に住む人は地方から出てきていたり、相続人が遠方に住んでいる場合も考えられるため戸籍収集や相続人調査が大変でこの結果になったと考えられます。

専門家に手続きを依頼する理由としては、相続登記や相続税申告など自分でやるには手続きが難しいことが挙げられます。特に相続税申告は相続税の計算を正確に行わなければならず、控除なども含めて計算しなければなりません。一般の人には難しいことが多いでしょう。

専門家に支払った金額

専門家に支払った金額としては、10～20万円が最も高く31.94%でした。次に20～30万円と100万円以上が同じで13.89%でした。50～60万円が12.50%となりました。10万円未満は8.33%です。

全体と比較すると10万円未満の割合が少なく、10～20万円の割合が多くなりました。また50～60万円、100万円以上の割合も全体より高いことがわかります。専門家に依頼する場合は、ある程度まとめて手続きを依頼して、金額が多少大きくなると考えられます。また依頼金額が大きい場合は税理士に相続税申告の依頼をしたと思われます。

また手続きによって依頼する専門家が異なります。銀行解約や戸籍収集、遺産分割協議書の作成などは行政書士、司法書士に依頼することができます。相続登記は司法書士のみ対応でき、相続税申告は税理士に依頼します。

どの専門家に相談すれば良いかわからない場合、いい相続にお問い合わせください。いい相続では相続専門スタッフがお客様のお話を聞き、相続に強い適任の専門家を紹介しています。

専門家の選び方や費用については「遺産分割協議書の作成は誰に頼むのが良い？費用はどのくらい？【行政書士監修】」を参考にしてください。

情報収集の方法

相続手続きに関する情報収集でもっとも役に立ったものとしては、司法書士事務所が最も多く18.40%でした。

次に多いものがインターネット検索で14.40%でした。税理士事務所が9.60%、行政書士事務所と法務局が7.20%と続きました。弁護士事務所は7.20%でした。

大阪府は都会で専門家の事務所が多いこともあり、直接事務所で話を聞いたほうがよい

大阪府に住む人の相続で大変だったこと

大阪府の相続で大変だったことという質問では、「必要な書類が多い」が22.68%と最多となりました。また「時間がかかる」が16.73%、「情報収集」が14.13%と続きます。「手続き先が複数」は13.38%でした。

このことから相続手続きには多くの書類が必要となり、手続きに時間がかかることがわかります。前述より、あらゆる情報媒体から相続の情報収集をおこなったこともわかります。

実際、相続手続きには被相続人の生まれてから亡くなるまでの戸籍や印鑑証明書、住民票など多くの書類が必要となります。役所に訪れないと取得できないものもあり、仕事で取りに行く時間がない人も多いでしょう。

平日に時間の取れない人や手続きに不慣れな人は、専門家に依頼することで戸籍収集や銀行解約を代行してもらえます。

戸籍収集については「死亡した人の戸籍謄本（戸籍全部事項証明書）の取り方、出生から死亡までのすべてを取り寄せる方法【行政書士監修】」を参考にしてください。

まとめ

相続手続きの進め方や相続財産の内訳など、手続きをおこなう方のお住まいの地域によっても違いが見られます。

今回は大阪府の相続について解説しました。相続手続きを専門家に依頼した人が6割ほどで、10～20万円の費用がかかった場合が多いようです。

また大阪府の人の相続は司法書士事務所で情報収集で最も役に立ったものとして挙げられました。

相続手続きをスムーズに進めるためには、それぞれの状況に応じた対策が必要となります。

いい相続ではお近くの専門家との無料相談をご案内することが可能です。相続手続きでお困りの方はお気軽にご相談ください。

アンケート対象者のデータ

年代割合

40代	13.4%
50代	24.4%
60代	38.1%
70代	22.4%
80代	1.7%

居住地割合

北海道・東北	15.1%
関東	22.0%
中部	20.8%
関西	15.7%
中国・四国	13.4%
九州・沖縄	13.0%

職業割合

会社員	19.9%
経営者・役員	4.0%
公務員	4.3%
派遣・契約社員	6.1%
自営業・自由業	10.0%
専業主婦／主夫	16.2%
パート・アルバイト	11.9%
無職	26.6%
その他	0.9%

亡くなった方（被相続人）

配偶者	6.9%
父・母	82.4%
祖父・祖母	2.7%
兄弟・姉妹	3.7%
叔父・叔母	3.1%
子	0.5%
甥・姪	0.1%
いとこ	0.1%
その他	0.6%

相続人の人数

1人	11.4%
2人	34.8%
3人	36.4%
4人	11.9%
5人以上	5.5%

相続財産の金額

1,000万円未満	13.2%
1,000万円以上～2,000万円未満	33.6%
2,000万円以上～3,000万円未満	13.0%
3,000万円以上～4,000万円未満	10.6%
4,000万円以上～5,000万円未満	5.4%
5,000万円以上～8,000万円未満	9.2%
8,000万円以上～1億円未満	2.4%
1億円以上2億円未満	8.1%
2億円以上	0.9%
無回答	3.7%

調査概要

調査期間	2024/12/16～2024/12/26
調査対象者	過去4年以内に手続きを経験された方（現在手続き中の方も含む）
調査方法	インターネット調査
有効回答数	1,851名
調査主体	いい相続（株式会社鎌倉新書）