クレジットカードなどのポイントやマイルは相続できる？更新日: 2024年1月9日

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相続手続き

母はクレジットカードなどで貯まったポイントを、商品やサービスに交換するのを楽しみにしていました。最近入院してしまい、「ポイントを使う機会がない」と寂しそうにしています。もし亡くなったら、貯めてきたポイントは無効になってしまうのでしょうか？

クレジットカードやお店のポイントカードなどのポイントはほとんどの会社で解約時に無効になるようです。ただ、航空会社のマイルについては相続が可能なものもあるようです。（2021年5月調査時点）

クレジットカードのポイントは基本的には引き継げない

以下4社について調べてみましたが、カードを解約するとポイントは失効になるようです。カード契約者の死亡によってカード会員資格取消や終了となるとの規定があるので、退会もしくは解約と同様にポイントは失効するものと考えられますが、お持ちのカード会社に問合せをしてみましょう。

アメリカン・エキスプレス・カード（規約より）：ポイントは当該対象カードの基本カード会員に限って与えられるものであり、譲渡することはできない。
ダイナースクラブカード（規約より）：理由の如何を問わず自己に加算されたポイント、ポイント交換権等は相続できない。
ビューカード（ビューカードよくある質問より）：退会時点でポイントは失効。
三井住友カード（三井住友カードよくある質問より）：カードを退会（解約）すると貯まっていたポイントは失効

せっかく貯めたポイント、ご本人が使い切ってしまうのが一番良いようです。

航空会社のマイルは引き継げる！？

こちらも調べたところ、JALやANAのマイルは、契約者が亡くなった場合、法定相続人が所定の手続きをすることで、引き継ぐことができるようです。お持ちのカード会社に問合せをしてみましょう。

JALの場合：法定相続人が所定の手続きにより引き継ぐことができる。
ANAの場合：法定相続人が有効な範囲で引き継ぐことができる。ただし、亡くなってから6ヵ月以内に手続きを取らないと失効。

カードのポイントはその人の特別なもの

一身存属権とは、その人だけが持つことや使うことができる権利です。
民法第896条「相続の一般的効力」には「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。」とあります。「ポイントは相続できない」としているクレジットカード会社では、カード会員の資格を持つ人に付与されたポイントはカード会員であった被相続人だけが使える特典と規定しているのでしょう。「マイルの相続は可能」としている会社は、会社のサービスとして相続できるように運用していると考えられます。
一身専属権に該当するものについては、サービス提供会社の考え方によって対応が異なっているのです。