注目のQ&A

信託で預けた財産は相続財産には入らないと聞いた...

質問者:K.U

信託で預けた財産は相続財産には入らないと聞いたのですが、相続税も課税されないということでしょうか?

  • 回答:遺産相続なび

    委託者が自分の資産を信託財産にした場合は、形の上では所有者が変わっていますので所有権を直接相続税評価の対象にするわけではなく、それに代わって「信託受益権」が評価の対象になります。信託財産にしたからといって相続税自体を免れられるわけではありません。

    ◎信託の仕組み

    信託とは、自分の財産を「何らかの目的をもって自己固有の財産から切り離し、他人に管理や処分等をさせること」です。 信託には、「委託者」「受託者」「受益者」の三者が関与しています。
    「委託者」とは、自分の財産を「信託目的」を決めた上で受託者に移転させて目的のために管理、処分させる者のことです。
    「受託者」とは、委託者から管理を任された信託財産を、信託の目的に沿って管理、処分といった執行をする者のことです。 「受益者」とは、信託財産を管理、処分した際に生み出す対価や成果、信託財産そのものを受け取ることができる者のことです。受託者を誰にするかというのは信託を設定する際に委託者が決めることができます。 要するに、受託者は、委託者の意向に沿って受益者のためになるように信託財産を管理処分する、これが「信託」という制度の全体像です。 もちろん、成年後見制度でも人に財産管理を委ねることはできるのですが、法定後見の場合は自分の判断能力が衰えた後に家庭裁判所が後見人を選ぶことになります。
    それに比べて信託は自分に判断能力があるうちに「信頼できる」と考えた人に財産の管理・処分を委ねてその成果を自分に帰属させることができます。 さらには信託の場合「所有権」を信託によって移転させるため、後見さらにより柔軟に色々な資産管理方法をとることができるのです。

    ◎信託した財産への相続税はどうなる?

    では、信託した財産は相続税においてどのように評価されるのでしょうか。 上記の「受益者」が誰になっているか、受益の割合などにより、評価の仕方が異なることになります。

    ・元本(たとえばアパートなら本体)の受益者と収益(アパートの賃料)の受益者が同じなら、信託財産そのものがそのまま評価額になります。
    ・元本の受益者と収益の受益者が同一で、それらの収益の一部を受ける場合は、信託財産そのものの価額に受益の割合をかけて評価します。
    ・元本の受益者と収益の受益者が異なる場合、収益受益者はその受益権の価額を、将来受けるべき利益を推算し、そこから一定の割引計算をして算出します。
    具体的にどのくらいの金額になるかは税理士に相談した上で算出するべきでしょう。 つまり、自分の財産を信託財産に組み替えた場合、評価の対象になるものが変わるだけです。信託を組むこと自体が相続税対策になるとは言えませんし、逆にデメリットになることもありません。

    関連記事 ・相続税 ・成年後見制度

【カテゴリー】

  • 成年後見
  • 相続税

教えて!相続 ー人気ランキングー一覧