「いい相続」や提携する専門家に寄せられた相続相談をもとに、その解決策を専門家が解説するケーススタディ集「相続のプロが解説!みんなの相続事例集」シリーズ。
今回は、父の遺産分割協議について、58歳男性の方からの相談事例をご紹介します。
解説は、片桐行政書士事務所の行政書士・片桐 政勝さんです。
この記事を書いた人
片桐行政書士事務所
片桐 政勝
〈行政書士、家族の絆信託代表〉
行政書士業務の柱である、建設業許可、運送業許可、旅行業登録などの許認可業務、個人の権利・義務をサポートする、相続手続き、離婚協議書起案、契約書作成などの権利義務、遺言書、任意後見契約、民事信託契約(家族信託)を活用した、老後の財産管理にトータルでのご提案を得意としています。
▶片桐行政書士事務所
父の遺言書は無効でした。遺産分割はどうする?
相談内容
父が亡くなりました。生前、父は「俺が死んだときのために遺言書を作ってある」と言っており、自筆証書遺言が出てきました。家庭裁判所で検認してもらったところ、日付と捺印がなく無効だそうです。書かれた内容も適当だし、自分たちで遺産分割しても良いですか?
- プロフィール:58歳男性
- お住まい:広島県
- 相続人:母、長男(相談者本人)、長女、次女の4名
- 被相続人:父
総額5,510万円
| 財産の内訳 |
内 容 |
評価額 |
| 不動産 |
自宅戸建て(土地・家屋)
土地130㎡ |
3,560万円 |
| 預貯金 |
|
1,150万円 |
| 有価証券 |
|
300万円 |
| 生命保険 |
契約者・被保険者:父
受取人:母 |
500万円 |
※プライバシー保護のため、ご住所・年齢・財産状況などは一部架空のものです。
相関図
アドバイス1 遺言書が無効の場合、遺産分割協議を行う
遺言書は故人様の遺志を相続人様にお伝えする最後の機会ですが、遺言書としての要件を満たしていない場合、相続人様全員による分割協議(話し合い)により相続の内容を決めることになります。
このとき、後にトラブルとならないよう遺産分割協議書を作成しておくことをおすすめします。
アドバイス2 自筆証書遺言の要件
遺言者の意志によって作られたことや、偽造・改変などがされていないことなど、自筆証書遺言の要件は民法第968条により厳格に定められています。
自筆証書遺言は、遺言者が遺言書の全文、日付及び氏名を自書(自ら書くこと)して、これに印を押さなければならないものと定められています。
遺言書に添付する財産目録は、民法改正によりワープロで作成したものでも認められるようになりましたが、これには自筆による署名押印が必要です。
また、遺言書の内容に加除訂正がある場合は、正しい手順で加除訂正をしないと認められないなど、専門的な知識が必要です。
さらに自筆証書遺言の場合は、相続時に家庭裁判所による検認を受ける必要があります。この手間を省くために、先の民法改正により自筆証書遺言の法務局での預り制度ができました。預り制度を利用すると検認を受ける必要はありません。
アドバイス3 遺言書を作成したいなら公正証書遺言がおすすめ
このように自筆証書遺言は、思い立った時に書くことができるメリットはありますが、いざ、遺言書として認められるかどうかには多くのリスクがあります。
リスクを極力少なくするためには公正証書遺言にすることをおすすめします。
公正証書遺言は公証人により作成され、公証役場で保管されることから検認の必要がなく、法的にリスクの少ない遺言書を残すことができます。
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▼実際に「いい相続」を利用して、行政書士に相続手続きや遺言書の作成を依頼した方のインタビューはこちら
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片桐 政勝
〈行政書士、家族の絆信託代表〉
行政書士業務の柱である、建設業許可、運送業許可、旅行業登録などの許認可業務、個人の権利・義務をサポートする、相続手続き、離婚協議書起案、契約書作成などの権利義務、遺言書、任意後見契約、民事信託契約(家族信託)を活用した、老後の財産管理にトータルでのご提案を得意としています。
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