相続経験者に聞いた【自動車】の相続とは│実際に行った手続きや情報収集方法を大公開!

自動車を相続した人の傾向
- 相続財産は1,000万円~2,000万円が最多で、中規模の相続が中心だが、1億円以上の高額相続も一定数存在
- 相続手続きは、6割以上が半年以内に手続きを完了しているものの、必要書類の多さなどに負担を感じた人が多い
- 相続後の対策では、「生前贈与」や「生命保険活用」を検討する人がいる一方、「対策していない」人も3割以上と意識に差がある
相続のお困りごとは「いい相続」へお気軽にご相談ください。 無料相談の流れはこちら
本アンケートでは、相続手続きを経験した方を対象に、実際に行った手続きや感じた負担、専門家への依頼状況などを調査しました。「どんな手続きが必要だったのか」「財産の内訳や割合」「専門家にかかる費用」など、相続の実情を具体的な数値で知ることができます。
この記事では、なかでも自動車を相続した人の傾向に注目し、その特徴を詳しく紹介しています。
相続の準備や、家族での話し合いを始めるきっかけとして役立つ内容です。ぜひご活用ください。
目次
相続財産の種類と割合
今回のアンケート中、どのような財産を相続したのか伺ったところ、以下の結果となりました。
相続された財産でもっとも多いのは「現金・預貯金」(60.33%)でした。「土地・建物」(57.30%)も同程度に多く見られます。次いで「生命保険」(21.65%)、「有価証券・投資信託などの金融商品」(14.59%)が続きました。「山林・農地」(11.47%)や「自動車」(7.45%)も相続対象として一定数あり、管理や名義変更の手続きが必要になる点に注意が必要です。また、「電子マネー」(1.33%)や「仮想通貨」(0.51%)といったデジタル資産も登場し、財産の多様化もみられます。※この設問は複数選択形式のため、各回答の割合を合計すると100%を超えることがあります。
相続財産はどういうものをいうのだろう?気になる方は「相続財産になるもの・ならないものを一覧でわかりやすく解説」へ
ここからは、自動車を相続した方について詳しくみていきます。
自動車を相続した人の相続財産総額
自動車を相続した人の中で、最も多かったのは「1,000万円~2,000万円」(26.0%)でした。次いで「5,000万円~8,000万円」(18.5%)、「3,000万円~4,000万円」(16.2%)、「2,000万円~3,000万円」と「1億円~2億円」(いずれも11.0%)が続いており、1,000万円~4,000万円の層だけで全体の約53.2%を占めています。
「1,000万円未満」は3.5%と比較的少なく、相続にあたってはある程度まとまった財産の中で自動車が含まれていることが多いと考えられます。
また、「1億円~2億円」(11.0%)や「2億円以上」(3.5%)といった高額帯の相続も一定数見られました。
自動車を相続した人の相続人の数
自動車を相続したケースでは、相続人が3人(49.71%)という割合が最も高く、全体のほぼ半数を占めています。次いで2人(21.97%)が多く、これらを合わせると全体の約71.7%となり、2〜3人で相続を行うケースが一般的であることがわかります。1人だけで相続した人は11.56%でした。
一方で、相続人が4人(14.45%)や5人以上(2.31%)といった多人数での相続は全体の2割弱にとどまっており、相続人の数が増えるにつれて割合が減少する傾向が見られました。
相続財産の分割方法
自動車を相続した人の中で、最も多かった分割方法は「遺産分割協議で分けた」(51.4%)でした。次に多かったのは「法定相続分で分けた」(33.5%)で、この2つの方法だけで全体の85%以上を占めていました。一方で、「遺言書通りに分けた」という人は8.7%にとどまりました。
また、少数ながら「揉めていて進んでいない」(1.2%)や「裁判に至った」(0.6%)といった争いに発展したケースもありました。
遺産分割には法律上のルールがある!「遺産分割とは?遺産分割協議の準備からやり方、トラブルを防ぐためのポイント」
自動車を相続した人の利用した・役に立った情報源
自動車を相続した人の中で、相続に関する情報収集の手段として最も多く活用されていたのは「インターネット検索」(34.7%)でした。
次いで利用が多かったのは「市区町村の窓口」(28.9%)や「法務局」(26.0%)、「銀行・証券会社など金融機関」(23.7%)でした。
「司法書士事務所」(22.5%)、「税理士事務所」(20.8%)、「行政書士事務所」(14.5%)、「弁護士事務所」(6.4%)といった各分野の専門家を頼る人も多く、手続きや財産評価などで専門知識を必要とする場面があったことがうかがえます。
また、「家族・親戚」(22.5%)や「友人・知人」(11.0%)といった身近な人々からの助言や体験談も相続における判断材料になっていることも読み取れます。
一方で、「テレビ」(4.6%)、「YouTubeなどの配信動画」(7.5%)、「雑誌・本」(12.7%)などのメディアの活用率は比較的低い結果となりました。※この調査は複数選択形式のため、合計は100%を超えています。
自動車を相続した人の手続き
自動車を相続した際に、最も多くの人が行った手続きは「銀行解約・名義変更」(74.0%)でした。次いで「不動産の名義変更(相続登記)」(64.2%)や「戸籍収集」(63.0%)と続きました。
また、「遺産分割協議」(42.2%)や「遺産分割協議書の作成」(43.9%)を行った人も4割を超えており、複数人での相続において財産の分け方を巡る調整が多く行われている様子がうかがえます。
「相続関係説明図の作成」(41.6%)や「相続財産の調査」(32.4%)、「相続財産目録の作成」(21.4%)など、相続関係や財産の内容を整理するための書類作成にも多くの人が対応していました。
一方、「証券会社解約・名義変更」(28.9%)や「相続税の申告」(27.7%)の割合はやや低めでした。「相続人調査」(13.3%)や「遺言書の検認」(11.6%)、「家族信託手続き」(6.4%)も比較的少数でした。※この設問は複数回答形式のため、合計は100%を超えています。
手続きにかかった期間
自動車を相続した人のうち、相続手続きの完了までにかかった期間で最も多かったのは「3か月~6か月未満」(36.05%)で、次いで「3か月未満」(27.91%)が続いています。これらを合わせると、全体の約64%が半年以内に手続きを終えており、比較的スムーズに相続が完了しているケースが多いことがわかります。
一方で、「6か月~9か月未満」(15.12%)や「9か月~1年未満」(16.28%)といった半年以上かかった人も3割近く存在します。さらに、「1年以上」かかったケースは全体の約4.6%で、「1年~1年半未満」(0.58%)、「1年半~2年未満」(1.74%)、「2年以上~3年未満」(1.16%)、「3年以上~5年未満」(1.16%)といったように、少数ながら長期化した事例も存在していました。
「5年以上~10年未満」や「10年以上」と回答した人はいませんでした。
知らなかったでは許されない相続手続きの期限!「遺産相続手続きの期限を一覧表でわかりやすく解説、しなかった場合のデメリットも」
自動車を相続した人の専門家の利用状況
自動車を相続した人のうち、専門家に依頼せずに自分たちで手続きを進めた人は41.9%と全体の4割を超えており、比較的手続きがシンプルだったり、費用を抑えて進めたいというニーズが一定数あったことがうかがえます。
一方で、何らかの専門家に依頼した人も過半数にのぼり、最も多く利用されていたのは「司法書士」(28.5%)でした。次いで多かったのは「税理士」(22.1%)でした。「行政書士」(17.4%)の利用も比較的高く、各種書類の作成や官公庁への届出を代行してもらったケースも一定数存在していたことがわかります。
さらに、「弁護士」(4.1%)を利用した人もおり、相続人間での調整が難航したり、相続トラブルが発生したケースがあったことが推察されます。※この設問は複数選択形式のため、各項目の合計は100%を超えています。
専門家にかかった費用
自動車を相続した人が専門家に支払った費用で最も多かったのは「10万円未満」(12.14%)でした。「10万円~20万円」(10.98%)、「20万円~30万円」(8.09%)と続き、30万円未満で手続きを済ませた人が全体の約31%に達しており、比較的低コストで対応したケースが多かったことがわかります。
「30万円~40万円」(6.36%)、「40万円~50万円」(5.20%)、「50万円~60万円」(2.89%)といった中間的な費用帯も見られ、依頼内容の範囲や相続の状況によって費用にばらつきがある様子がうかがえます。
そのほか、「60万円~70万円」(0.58%)、「70万円~100万円未満」(合計で約4.62%)といった高額ゾーンも存在しており、「100万円以上」と回答した人も6.94%と少なくなく、複雑な相続や複数の財産の整理などによって、高額な報酬が発生したケースも一定数あったと考えられます。
自動車を相続した人が感じた相続の大変さ
自動車を相続した人の中で、手続きにおいて最も多くの人が困難を感じたのは「必要な書類が多かったこと」(60.1%)でした。
次いで多かったのは「手続き先が複数あること」(47.4%)や「手続きのために時間が取られたこと」(43.9%)で、陸運局、市区町村、金融機関など、複数の窓口に対応しなければならない煩雑さに苦労した人が多かったようです。
また、「何をどう進めるべきかを理解するための情報収集」(38.2%)も多くの人が挙げていました。
そのほか、「金銭的な負担が発生したこと」(22.0%)や「遺産の中身や金額をはっきりさせること」(22.0%)、「書類の書き方が難しかったこと」(21.4%)といった声も一定数あり、事務的な手続きや費用面の負担も悩みの種になっていました。
一方、「相続人同士の連絡・同意を得ること」(17.3%)については比較的少ない結果となりました。※この設問は複数回答形式のため、合計は100%を超えています。
自動車の相続を経験した人の相続対策
自動車を相続した人の相続対策について、最も多かったのは「特に考えていない」(35.26%)という回答でした。
一方で、「生前贈与の検討」(27.17%)や「生命保険を活用した相続対策」(25.43%)、「遺言書作成を検討」(20.81%)といった対策を前向きに考えた人も多く、相続をきっかけに将来に向けた準備に意識が向いたケースも見られました。
また、「不動産の整理や活用」(23.12%)を検討した人も一定数を占めました。そのほか、「家族信託を検討」(9.25%)や「成年後見を検討」(5.78%)といった判断能力の低下や管理支援に備えた制度に関心を持つ人も一部見受けられ、将来のリスクへの備えを意識していることがわかります。※この設問は複数選択形式のため、合計は100%を超えています。
まとめ
相続は、相続財産の種類や、相続手続きの進め方やかかる時間、費用も人それぞれです。もちろん、相続に対する考え方も違います。また、専門家への依頼も相続財産の内容や手続きによって大きく異なりました。
相続手続きをスムーズに進めるためには、その人その人の状況に応じた対策が必要となります。
いい相続では、相続手続きに関する無料相談ができる全国の専門家とご案内しています。相続に関するお悩みはぜひお気軽にご相談ください。
40代 | 13.4% |
50代 | 24.4% |
60代 | 38.1% |
70代 | 22.4% |
80代 | 1.7% |
北海道・東北 | 15.1% |
関東 | 22.0% |
中部 | 20.8% |
関西 | 15.7% |
中国・四国 | 13.4% |
九州・沖縄 | 13.0% |
会社員 | 19.9% |
経営者・役員 | 4.0% |
公務員 | 4.3% |
派遣・契約社員 | 6.1% |
自営業・自由業 | 10.0% |
専業主婦/主夫 | 16.2% |
パート・アルバイト | 11.9% |
無職 | 26.6% |
その他 | 0.9% |
配偶者 | 6.9% |
父・母 | 82.4% |
祖父・祖母 | 2.7% |
兄弟・姉妹 | 3.7% |
叔父・叔母 | 3.1% |
子 | 0.5% |
甥・姪 | 0.1% |
いとこ | 0.1% |
その他 | 0.6% |
1人 | 11.4% |
2人 | 34.8% |
3人 | 36.4% |
4人 | 11.9% |
5人以上 | 5.5% |
1,000万円未満 | 13.2% |
1,000万円以上~2,000万円未満 | 33.6% |
2,000万円以上~3,000万円未満 | 13.0% |
3,000万円以上~4,000万円未満 | 10.6% |
4,000万円以上~5,000万円未満 | 5.4% |
5,000万円以上~8,000万円未満 | 9.2% |
8,000万円以上~1億円未満 | 2.4% |
1億円以上2億円未満 | 8.1% |
2億円以上 | 0.9% |
無回答 | 3.7% |
調査期間 | 2024/12/16~2024/12/26 |
調査対象者 | 過去4年以内に手続きを経験された方(現在手続き中の方も含む) |
調査方法 | インターネット調査 |
有効回答数 | 1,851名 |
調査主体 | いい相続(株式会社鎌倉新書) |
▼実際に「いい相続」を利用して、行政書士に相続手続きを依頼した方のインタビューはこちら
ご希望の地域の専門家を探す
ご相談される方のお住いの地域、遠く離れたご実家の近くなど、ご希望に応じてお選びください。